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雪杯×すのう!のことを語る

ネタバレ感想〜『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』羽田圭介

タイトルでネタバレしていますが、「コンテクスト/文脈」の話です
空気の研究で“空気”と名付けられたものを、“文脈”としているのですが、“文脈”というものが文章の中だけでなく、インターネット上のコミュニケーションとか検索とか、メールなんかを棲み家として世の中を普く覆っているのがリアルっていうか、もう当然だから生々しいとも言えないかんじで描かれていて、面白かったです
と同時に、文学にとって、文学に生きるものにとっての現代と“文脈(空気)”についてがお話の核でもあって、“文脈”という言葉を持ってきたことが、「!!」と思いました
読了で書いた「着地点」は、違う言い方をすると「尻すぼみ感」ということです
ゾンビを扱いつつ、描かれていたのは文化的危機感だったのですが、最後は作家である自分、文学界に置けるそれというところに集約されてしまったので、「…ぁ?」ってなっちゃったのです
でも、それが「あぁ、そうだ、この人は純文学の人なんだなぁ」という感慨にもなりました
途中で、主人公の一人が「自分はただのコピーではないか」という疑問を抱くのですが、『僕は模造人間』では、それがそのまま自己の全否定になるんですけど、この主人公はそうはならない
“作家として”コピーなのではないか?という苦悩から、“作家として”オリジナルになる努力を続けようという方向に顔を上げて行くんですねぇ
『僕は模造人間』の僕には自分が何者であるかの縁がなかったけれど、この主人公には(っていうか羽田さんには)「自分は作家である」という確固たる自負があるんだなぁと思って、その辺りでほだされちゃったかなぁ