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くたびれ はてこのことを語る

収支の実態はともかく父はぱっとみたいそう羽振りのいい暮らしをしている。そして奢りたがり。
継母は血縁に限って財布の紐は締めない人なんだけど、父は知らない人にも気分次第でじゃんじゃん奢る。
俺はこれだけのことが出来るほど成功した人生を送っているんだぞ、といい気分になれるみたい。
時間軸がバブルで止まっているんじゃないかと思う。

父を近くで見ていると感謝しつつもなるべく勘定の均衡を保とうとする人と、
奢らせて当然、むしろ奢らせていい気分にさせてやってるという人がいる。
後者は父をなんて都合のいい便利な人だろうと思うみたい。

父には蟹が大好きな後輩がいて、彼の奥さんがある日の夕飯に蟹を出した。
彼は怒って「蟹ははてこ父の家で食べるものだ」と言った。
その話を父は何度もうれしそうに話す。
でも人が自分に都合のいい便利な人を尊敬することはあまりない。
そういう人は父が行政福祉みたいに思えてくるようで、父の個性や興味には関心が薄れていく。
お金の出所について考えることもない。持ってるんだから使って当然だという風に思うみたいだ。
そう考えていると都合がいいからどんどんその考えに浸ってしまうのかもしれない。

こうして父が望むような感謝や信頼で結ばれた絆とは程遠い関係が出来上がる。
そうなると父も奢って楽しくないから奢るのを止める。止めればそういう人との縁は切れる。
「あんなに奢ってやったのに」と「あれだけ付き合ってやったのに」という思い出が残る。
知り合った当初惹かれあったかもしれない人格的な長所や美点は金の遣り取りの影に隠れて見えなくなる。
仕事のお付き合いでないならなおさら、大事にしたい相手とこういう遣り取りは気をつけなければと思う。