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くたびれ はてこのことを語る

この部屋に出る茶色くて猫背の小柄なGは、人を見てもびっくりするだけで逃げない。
こちらが騒ぎ出すと驚いて隠れようとするけれど、動きに必死さがない。野良猫の方がよほど素早い。
いよいよもちおが登場すると慌てて逃げ惑う。
「まさか殺されるとまで思っていないみたいで、後味悪いんだよな」
何が起きているのかわからず、ただただあわてふためいている間に絶命するG。
Gを退治して胸が痛むなんて初めてだ。

前の住人は一人暮らしの男性だったので、日中の大半はのびのび暮らしていただろう。残飯事情も豊かだったかもしれない。たまに住人と鉢合わせても「アリエッティとぼく」くらいの緊張感だったかもしれない。
冬明けに前の住人が部屋を出てから、
「ごちそうないね、にいさん」
「また、誰か美味しいものを残してくれるかな」
「ああ、大丈夫です。僕たちはずっとここで美味しいものを食べてきたんだよ。お前たちも春になれば体もずっとよく動く。脱皮してご馳走をいっぱい食べられますよ。さあ、それまでみんなで一緒にいるんです。わかったかい」
とか言って暮らして来たんじゃないかと涙ながらにもちおに言ったらやめろ!と言われた。