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くたびれ はてこのことを語る

祖母は長年不定愁訴で数々の薬を飲み続けていたけれど、
「はてこがお嫁さんになるまでは、おばあちゃまは死ねない」
というのが口癖だった。

この祖母は性格的にいろいろ問題があって、いま思えば人格障害傾向が強かった。
それでわたし以外の親族は祖母にははっきりものを言わなかった。
わたしが生まれたとき祖母は、初孫だった兄を無理矢理取り込むことに失敗し、自分も兄も母も深く傷つけていたところだった。

わたしは祖母に懐いた。祖母はわたしが喜ぶような遊びが得意で、習字紙で姉様人形を作ったり、絵を描いたり、歌を歌ったり、大分の家の裏に流れていた川で魚を捕ったり、楽しい時間を過ごした。
無理矢理引き離されて泣き喚きながら祖母の元に連れ去られていた兄と違って、わたしは祖父母の家に一人で何泊でもいた。帰るときになると泣いて祖母にすがった。
それで祖母は一生わたしを溺愛した。