とはいえ祖母はよくも悪くも情緒豊かで、かっとなるとビール瓶を割って父に迫るような一面もあったので、喧嘩もした。
支配欲、独占欲も強く、つまらない嘘も言う人だった。両親の仲を引っかき回すようなところもあった。
わたしも祖母を怒らせた、へそを曲げられ、理不尽な言いがかりを受けたことが何度もあったけど、わたしは他の親族と違って祖母を嫌いにはならなかった。
ただうんざりして、腹を立てた。腹が立ったら文句も言ったし、口を利かなかったこともあった。
表面的には平然とすごし、心が離れていく他人同士の付き合いではなかった。
性格に問題があることと愛情があることは別で、強い絆で結ばれている人間同士はお互い腹を立て合っても絆が弱まることはないということを、わたしは祖母との関係で学んだと思う。
祖母は氾濫しやすい川のような人だった。わたしはその川の流れににずいぶん助けられた。
