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くたびれ はてこのことを語る

「言い方があるでしょう」とよく言われるけれど、方言は盲点だった。
これでだいぶ関係がよくなった。言ってることは同じなのに嘘みたいだ。

父と母は福岡と神奈川で生まれ、東京で出会い、標準語で会話し、喧嘩していた。
でも父の標準語はおそらく、「僕はね、」と東京の男性が話すのとは違っていた。
何よりそのスピリッツが違った。父は九州男児だった。

母は「東京の男性はやさしい」とよく言い、福岡の物言いを乱暴に感じていた。
一方で母はただのひとことたりとも福岡の言葉を喋らなかった。
その話し言葉を心から馬鹿にして、その訛りがどんなに間違っているかを強調した。

あの二人が話し方を妥協しあっていたら、もしかするとだいぶ違ったかもなと思う。
ちなみに父の今の奥さんはあやしい方言を積極的に使う。