id:kutabirehateko
くたびれ はてこのことを語る

三ヶ月ほど脚が痛む程度でぴんしゃんしてるしよく喋るしぜんぜん元気だけど、
このおばちゃんのびんびん人生には大きな傷手だったのであろうな。
誰かに聞いてほしいのであろうな。

そう思ってうんうん頷いていたところ、眉根を寄せながらおばちゃんが言った。
「あなたなんてまだ若いからどこも悪くないし、持病もないでしょ?」
「いえ、わたしは若い頃から持病があるんです」
「あらそう」
突然おばちゃんの顔ががらりと変わった。
わたしにはそれがどういう感情の変化なのかわからなかった。
「でも痩せてるし、たいしたことないんでしょ?」
「いいえ、わたしは痩せすぎで癌保険も断られているんですよ」
おばちゃんの顔がどんどん変わる。でもなんなのかわからない。
「あら、そんなことがあるの?」
「そうなんです。もう少し、せめてあと5kg肥らないとダメなんですって」
「へえ、そんなことがあるのね」
おばちゃんが愚痴をこぼすのをやめたので、わたしは「お大事に」と言って脱衣所を後にした。