抱き人形に対してわたしはある種の責任を感じていたので、抱き人形はなるだけ目のつくところにおいた。
一方まるちゃんにはそんな風に気を使わなかった。まるちゃんはどこにいても大丈夫だ。
まるちゃんはわたしが必要になったときにそばにいられればいいのだった。
抱き人形みたいに面倒を見てやる必要はなかった。
少しずつ大きくなって、抱き人形に話しかけてやる時間が減り、抱き人形は悲しそうな顔になった。
まるちゃんは相変わらず口を真一文字に結び、少し藪にらみの頼もしい顔をしていた。
わたしはときどきまるちゃんを出してしみじみとまるちゃんとの出会いを思い出した。
