母が出て行ったあと、父はわたしの小遣いを弁当代込みで五千円に設定した時期があった。
五千円といったら当時はお正月にしか手にすることのない額だ。
「おまえがうまくやりくりすればこれは全部おまえのものだよ」
と父は言った。わたしもすごいと思った。
でも、今ならわかる。そんなのまったく足りない。
わたしはそこから学用品も生理用品も下着も買い揃えなくちゃいけなかった。
漫画を買ったり友だちと遊んだりするお金なんて残らない。

母が出て行ったあと、父はわたしの小遣いを弁当代込みで五千円に設定した時期があった。
五千円といったら当時はお正月にしか手にすることのない額だ。
「おまえがうまくやりくりすればこれは全部おまえのものだよ」
と父は言った。わたしもすごいと思った。
でも、今ならわかる。そんなのまったく足りない。
わたしはそこから学用品も生理用品も下着も買い揃えなくちゃいけなかった。
漫画を買ったり友だちと遊んだりするお金なんて残らない。