微笑みというマスクを何度も互いにかぶりなおしながら家族のことばかり話して、そのあいだ私の視線は客船の窓をなめるしかないのだった。「おおきいね」とか「すごいね」とか。こどもみたいな言葉しかでない。それはあの夏にタイムスリップしまっていたからだろうか、なんてことを今思う。 #酔中眼鏡
うさのことを語る

微笑みというマスクを何度も互いにかぶりなおしながら家族のことばかり話して、そのあいだ私の視線は客船の窓をなめるしかないのだった。「おおきいね」とか「すごいね」とか。こどもみたいな言葉しかでない。それはあの夏にタイムスリップしまっていたからだろうか、なんてことを今思う。 #酔中眼鏡