相似したふたつが互いの空虚を埋めあいひとつになっている。少しずつ、少しずつ解く。渦に吸い込まれそうになりながら。するとある瞬間きゅうに抵抗が止んで ぱん と音が聞こえるほどあざやかにふたつはわかれる。その儀式が毎度ひそかな愉しみで、ひと夏に片手も焚かない蚊取線香を買う。 #酔中眼鏡
うさのことを語る

相似したふたつが互いの空虚を埋めあいひとつになっている。少しずつ、少しずつ解く。渦に吸い込まれそうになりながら。するとある瞬間きゅうに抵抗が止んで ぱん と音が聞こえるほどあざやかにふたつはわかれる。その儀式が毎度ひそかな愉しみで、ひと夏に片手も焚かない蚊取線香を買う。 #酔中眼鏡