RED #4
制服というのは人を借りてきた猫にさせる。
まして初めての大型店で小マシなCDを選ぶのは難しいか。
そんなことを思いながらロシウはフロアを一巡するとシモンの背後に戻った。
半ば目を閉じヘッドフォンに身を委ねている。

ロシウはそれを後ろ45CMの距離から確かめるように眺めた。
赤は薄暗い店の隅で唇のように艶やかに膨らんで、
メットの甘い残り香を記憶から引っ張り出す。
でも。そんなことは問題じゃない。
少なくとも僕にとっては。
手を伸ばす。
うさのことを語る
