id:usaurara は
うさのことを語る

RED #5
 

 
瞬時に両腕は捕らえられたが、
ロシウは盲いた者が何かを探すように黙って手を這わせ続ける。
 
「どうした」
「・・・」
 
シモンは向き直った。
それからヘッドフォンを外し、ロシウの耳に当ててやった。
クリスマスソングだった。
そして強くでもそっとでもなく適正な力で、ロシウを抱いてやる。
もう一度「どうした」を言うと
「さっきのをお返ししました」
と、ようやく口をきいた。
 
「返さなくていいよ。あげたんだよ」
 
二人が見上げた天井で紙の天使が舞う。