id:humikiri は
自分(id:humikiri)のことを語る

[はんなま]
いちばん古い記憶は、ぼんやりと薄暗い部屋の中。 
羽毛のない大きな手に一瞬だけ抱きこまれた、生まれたてでふあふあの私。
その手は母のそれではない。ファームの先輩はカンベツシだと呼んでいた。
      
ファームにいる間は、それほど自分を「かわいそう」とは感じなかった。
ケージメイト達も似たり寄ったりな境遇だし、私は外の世界を知らなかったから。
トサカが揃う頃には、時に憐みを装った言葉や遠巻くだけの視線に
背羽根をもぞもぞさせることもあったけれど、
それでも自分でいうのも変だが、私はわりとすくすくまっすぐに育ったように思う。