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あんとわのことを語る

故ロベール・ブレッソン監督1971年の作品、『白夜』

設定を現代として作られているが、ドストエフスキーの小説が原作。

1978年に日本でも公開されたものの、その後は
映画祭などの特別な場を除けば 上映の機会はないに等しく、
DVD化もされておらず、本国フランスでさえ めったに上映されないのだとか。
権利関係が非常に複雑らしい。

しかし、これを十数年前にパリで見たという ある会社員のかたが、
それ以来この作品を忘れられず、多くの映画ファンに見てほしいと、
映画字幕の会社に勤めながら 映画の配給について勉強し、
この作品の複雑な権利関係(フランスの製作者は既に死去しているため
現在の権利主を探さねばならず、イタリアと合作の作品なので
そっちの権利もいろいろたいへん)をクリアにし、
この作品の撮影監督だった人に監修を依頼して ニュープリント版を
制作し(なので、デジタルではなく、フィルム上映です)、
そしてなんと、この作品を配給するために、字幕の会社を辞め、
ひとりで映画会社を設立したのだそうです。

なんという映画愛……!!

そして。
 
ジャックが不憫すぎる、この映画。