【土曜日までに見た映画】
イギリス映画界を代表する名監督で、
社会派と呼ばれて久しい、ケン・ローチ監督の
『ルート・アイリッシュ』。

イラク戦争を題材としています。
ルート・アイリッシュとは、イラクにおいて、
《バグダッド空港と市内の米軍管轄区域グリーンゾーンを結ぶ
12キロに及ぶ道路のことで、03年の米軍によるイラク侵攻後、
テロ攻撃の第一目的とされる“世界一、危険な道路”》
と言われる道のことだそうです。
※ 《 》内:チラシ等の作品解説から引用
軍人ではなく、イギリス人の “民間兵” について描いていて、
友人の死の真相を探っていくという点で
サスペンス的要素のあるところや、イラクでの戦闘シーン、
(戦闘以外での)爆破シーンなど、
これまでのケン・ローチ監督作品とは 一線を画す描き方です。
(それでも、なかなか おもてに出てこない現実、
“民間兵” という人々に焦点を当てたのは、やはりローチ監督、と思いました。)
しかし サスペンス的要素はあっても、
ラストは、ハリウッド製サスペンスとは 決定的に違います。
解決してよかった、真相がわかってよかった、では終わらないのです。
そこには、さいごまで苦しみ続ける人間の姿が 描かれていました。
