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あんとわのことを語る

【5月5日に見た映画

ゲイリー・オールドマン主演、
ジョン・ル・カレのスパイ小説が原作の
『裏切りのサーカス』。

素晴らしい!
 
 
ゲイリー・オールドマンの演技の、
まさに真骨頂を見た気がしました。

ここ何年か、ファンタジー作品に出ることもあった
ゲイリー・オールドマン。
しかし、台詞だけでなく 一瞬の表情すら意味を持つ、
言葉を発していない瞬間にすら すべて その人物が表れている、
誰が演じてもいいというわけじゃない こういう役こそ、
本当に演じてほしかった役なのだ、と思いました。

ほかの出演者も、ジョン・ハートやコリン・ファースら
名優がそろい、出演者はみな、台詞だけがすべてではない、
台詞の背後に秘められたその人物までをも
演じているような演技を披露しています。

その上、まったくの無駄も 一分の隙もない
画面の構成や 場面転換の仕方などから
感じられる美しさには、往年の名作と呼ばれる
古き良き作品のような手触りすら覚えました。

スパイ映画として素晴らしい とか、
そういうところを もはや 越えた作品です。

映画として、身震いするほど美しく、素晴らしい作品でした。