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あんとわのことを語る

【今週の映画①】

カンヌ映画祭の常連監督として知られる
ダルデンヌ兄弟の 『少年と自転車』。

ダルデンヌ兄弟監督作品の常です、
どんなことを描こうとも、奇をてらうことなく、
装飾することなく、煽ることもしない。

それゆえ、もしかしたら、
淡々としすぎていて 感情に訴えかけてこないじゃないか、
と思う観客も いるのかもしれません。
しかし、登場人物たちが 決して 台詞で表明することのない
気持ちの動きが、その行動や ストーリーの流れの中で、
細やかに描かれています。

実際、ここまでなんの “装飾” もせずに 物語を語ることは、
“フィクションを撮る” という点で 非常に難しいのではないかと
想像され、カンヌ映画祭をはじめ、様々なところで
評価されるのも そのへんだろうか、と感じます。