【勝手に引用】
「司法精神病院からの退院支援や、監獄から司法精神病院に送られないような治療支援は、強力な精神保健サービス体制があってはじめてできることです。外出や仮釈放となれば、我々治療する側が全責任を負うのですから、生半可な受け皿ではできません」
「(司法病院に送られないようにする治療とは、具体的にどんなことを?)自分の身に降りかかる問題に対処できる能力を取り戻すための治療といえばいいでしょうか。判事や弁護士や意思や看守とコミュニケートする能力を取り戻すこと、これがとりあえず一番大事です。老人も薬物依存症患者もシングルマザーも弱いけれど、精神病を放って置かれた人は、獄中で最も弱い立場に追いやられます。コミュニケーションの能力がないから、必要なことを要求できないのです。しかし、誤解してほしくないのは、我々の援助は、本人の犯した罪についての責任をなくしたり軽くしたりすることではない、ということです。むしろ責任を自覚してもらうよう対処します。罪を犯せば普通の市民と同じように罰せられる。それを理解してもらう方向で、治療プロジェクトは動いていくのです」(支援作戦のコーディネーターで法務省のコンサルタントもつとめる臨床心理士パオロ・ボルギ、pp.172-173、『精神病院を捨てたイタリア 捨てない日本』)
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