id:dadako は
自分(id:dadako)のことを語る

「私はね、柔道選手だったし、今はプロレスラーだけど、自分の体が特殊だとは思っていません。大きすぎると思ったこともないし、力が強すぎると思ったこともない。自然な体だと思ってる」
 つまり、私は中肉中背なのよと、彼女はくりかえし言い張る。(中略)
 そりゃね、私に似ている人って少ないかもしれないよ。そうだよね。少ないかもしんない。だけどそれがなんだっていうの、彼女は、憤然として言う。
「似てる人がいないってことが、私が特殊だっていう理由にならないじゃない。
 そりゃ、小さな子供から、すごく年を取った人までを全部入れて比べたら、私は、少し、大きいかもね。でも、若い人のレベルで比較したら、私より体が大きい人はゴロゴロいるよ。ベンチプレスだって、重量も回数も、私よりずっとたくさんあげる人が、たくさんいるよ。
 世界には、いろんな人がいるんだもん」
 その目で世界の女子格闘技者を見てきた元柔道選手として、彼女はこう断言する。
「私の体は、私がやってきたことの結果なのよ。体を大きくすることが目的だったわけじゃない。いつも、自分の体は、私にとって手ごろな大きさ、強さだったんだよ。だから、私にとって、私の体は中肉中背なんだよ。大きすぎないし、小さすぎない。
 私は女だし、私の体は、女の体なんだよ。自然な女の体だよ。
 私にとって大事なことはそれだけなの。大きさや強さは、関係ないんだ」(中略)
「女の人の体ってさあ、だから、いろいろなんだよ。私の体が、中肉中背だって言ってもおかしくないレベルの人だって、たくさんいるのよ。
 私、ときどき、思うんだけどさ。女の人の体が、どこまで大きく強くなれるかっていうことは、結局、誰にもわかんないんじゃん。だって、人間っていろいろなんだもん。ここまでって線を引くにはよぅ、人間っていろいろすぎるんだと思う。ここまでって線を引くってのはさあ、私にいわせれば、体を見くびりすぎてんのよ。
 男に生まれてたら、お前、もっと楽だったのになって、言われることはあるよ。だけど、私は、とくに楽じゃない人生、歩いちゃいないつもりだからさ。まともな人生じゃないにしても、不自然な人生は歩いてないじゃん。
 少なくとも、いつだって、自分の好きな人生を選んできたもん。
 柔道もしたけど、その間に恋愛だってしたよ。柔道したから、男を好きになれなくなったことなんてないもん。何も失ったものはないんだ。
 ほんとだよ。何も失ったものはないんだ。
 いつも、自分の体も心も、大切にして生きたもん。男に生まれてたらよかったのにってのはよぅ、だから、ゲスな考えってんだ」(pp.160-162、『プロレス少女伝説』)