なんというか、コンプレックスがらみのミソジニー満載であった。女がほんとにくそみたいなのしか出てこない。特にラストのほうのあの夫婦の会話は最悪。いきなりあそこで女のせいにされる。「事件の陰に女あり」というのが嫌いなのはこういうことだ。あるのは共依存だけだというのに。
私的な部分を他人任せにしてしまう、と言われて頭に浮かべる「私的な部分」は、たいていは家庭生活や性的な関係だけども、たまにこういうふうに、自分の内面すべてまで含めて丸投げにしてしまう人がいるのだ。
愛する妻がOK出すかどうかが問題で、出したら考えなくていいんだという形で。彼は自分の周囲で起こること一切、自分が原因かもと考えない。いつも原因は他人。精神的に傷を負うということについても思い至らない。
あの冒頭の事件についての彼の冷淡さ。気まずいから縁遠くなったというのとも明らかに違う。自責としての「なぜ自分ではなかったか」すらない。
あのラストのほうで、それがなんでかすごく納得いった。
