うちの母は、小さな中学校とはいえ、学年で最も成績のいい生徒だったが、貧乏で進学できなかった。本人も初めから諦めていた。
ところが60歳過ぎてから、妹から聞いた話。当時、担任がぜひとも進学をと家まで訪ねてきて、それを両親が追い返した、とのこと。妹はその話ができなかったんだそうだ。
母は、「でも、それでも自分がほんとに行きたければなんとか探せたのかもしれないし。奨学金とかあるの当時知らなかったけど。自分が諦めてたんだ初めから」と言っていた。
奨学金をもらえていたとしても母が進学できていたかはわからない。兄弟がたくさん居り、母は長女で、母が高校に行けば、下の子達も行かせなければならなくなる可能性が高かったから。だから、最初から諦めた。
父も同様。夜間高校に入学したけど中退した。
みんなその時代貧乏だと言うけど、わたしの知り合いには、両親と同世代あるいはそれより上で、大卒の人もおおぜいいる。中卒はあんまりいないんだよ。
