『ドロレス・クレイボーン』(『黙秘』の原作、読んでない)と『ジェラルドのゲーム』(読んだ)が、映画には出てこないけど、日食のシーンでリンクするらしいのを、(たぶん)ネットで読んでいて、そこにも興味を持っている。
両者ともサバイバーの物語で、後者では、ヒロインの夫がオフシーズンの別荘で、むりやり彼女を手錠でベッドに縛りつけ事に及ぼうとし、結果、事故で死んでしまう。ヒロインはいかにしてそこから脱出するのか、という話。
この物語の中で、意識もうろうとなったヒロインは、ある異様な風貌の男を見る。助け出された彼女は、その男の話をするが、ヒロインの置かれていた状況の異様さと、描写された男の風貌の異様さに、幻覚を見たのだろうと諭される。ヒロイン自身も確信が揺らぎだした時に、その男が現実に存在することがはっきりする。
このエピソードがとても好きだった。たとえ他人には信じがたく見えようとも、それが真実であり、彼女の記憶は正しかった、証明された、ということが、どれほど彼女の自信に繋がるか。
あそこがこの小説のリアリティを奪うところだという評価を見たが、わたしには、あのエピソードはとても大事だった。
この小説と『ドロレス・クレイボーン』がリンクするのはわたしには重要に思える。
『黙秘』の評価は低いのかも知れないが、わたしは、見てよかったと思っている。タブーだらけの話だから見たくない人は見たくないだろうなあとは思うけど。
封印してた記憶が甦るのは、ほんのちょっとしたきっかけからだ。わたしの過去を見るわたしがその場に見えない存在として現れ、見つめている。他者の位置から、昔の自分が何をしたか何をされたかを理解する。
