毎年この時期に同じレシピでチョコバナナブラウニーを焼いている。
今まさに焼き上がり、さましているところ。ふと思い出したのでちょっと書いてみる。
初めて勤めた大学図書館でお世話になった課長は、とても美食な方だった。
普段、食べ物に関して辛口な彼女が、私が作ったブラウニーを食べて、「おいしい。いいチョコレートを使ってるのね。」と言ってくれた。嬉しかった。
後にも先にも、使ったチョコレートに言及して誉めてくれたのは彼女だけだった。
仕事でも大変お世話になり、今の私が司書としていられるのも彼女のおかげと言っても過言ではない。
彼女がこの世からいなくなってもう何年もたったけど、毎年ブラウニーを焼く度に、チョコレートはいいものを使おうと心に誓うのでありました。