まさに矛と盾。投信社長と、アンチ投信派のベテラン評論家。
両論を気軽に比べられるのも、新書のいいところ。
インフレリスクが迫るのが、今なのか、10年20年スパンでの先の話なのか…というポジションの違いなのかも。
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まさに矛と盾。投信社長と、アンチ投信派のベテラン評論家。
両論を気軽に比べられるのも、新書のいいところ。
インフレリスクが迫るのが、今なのか、10年20年スパンでの先の話なのか…というポジションの違いなのかも。
8 月メモをすっかり忘れておりました
・いとうせいこう『存在しない小説』
・久生十蘭『魔都』
・『久生十蘭短篇選』 (岩波文庫)
・中野信子『サイコパス』
・モリナガ・ヨウ『迷宮歴史俱楽部』
書き出してみたら思い出した。どれもおもしろかったよーん。
『罪悪』『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ
転がっていく悪党物語だったり誠実過ぎるひとの躓きだったり。
弁護士である「私」の介入が何かを明るみに出すというよりそこに襞があることを示すのに機能する、その距離感が好き。
良いものを見つけた。教えてくれたひとにありがとう。
「パーマネント神喜劇」万城目学
・面白かった。軽々と進むんだけど、捉えどころのないおかしさがあって、ちょこちょこ仕掛けがあって、そうかぁ!って思ったり
・それなのに、最終章では、うっ…と泣きそうになるし
・ちょっとしたサービスもあって、胸が熱くなりました
1945 年 8 月 14 日夜、ポツダム宣言受諾、その後、最後の空襲があったんだなあと思いつつ開いて、じっくり読みました。
「わからないことがわかった」っていうフレーズが時々あるんです。それもよかったし、こうして読みやすい本にまとまったこともよかったなあ。
7月〜
・岩井志麻子『現代百物語 不実』
・アガサ・クリスティー『複数の時計』(再)
・春日武彦『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』
・春日武彦『家屋と妄想の精神病理 あるいは、狂気とアナクロニズム』(再)
・今本渉編訳『ロバート・エイクマン短編集 奥の部屋』
・高野秀行『イスラム飲酒紀行』
・星野博美『今日はヒョウ柄を着る日』
・前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』
・嗣永桃子『嗣永桃子卒業文集』
この世はワンダフルだなという感じのする7月でした。
『みかづき』森絵都
・たまらん!!!
・素晴らしかったの一言に尽きます。この人はどうしてこうもかっこいいのか。吾郎に始まったと思ったら三姉妹に千明、頼子、そして一郎。登場人物の濃いことよ。一郎の友達の増野なんか数ページだけしか出てこないのに、なんと良い奴なのか。「子どもと老人が陽気に笑っていない国に未来はねえよな」
・蕗子は言うまでもなく、蘭…!修平いい男過ぎるよ、パズルのピースがはまってくってこんな感じなのかな。痛快!
・長編だったけど読ませる文体はさすがとしか言いようがない。くまのプー。
・全力でおすすめしたいです。読んで良かった。
「他流試合 兜太・せいこうの新俳句鑑賞」金子兜太/いとうせいこう
・俳句の成り立ちが経緯から成分、構造など、わかる気がする
・一つのジャンルで新潮流が生まれる厳しさが伝わってきた気がする
・いとうせいこうの意見、質問、反論の妙と、金子兜太さんの懐の深さというか、打てば響くとか丁々発止じゃない盛り上がりが面白かったです(なんとなく、いとうせいこうさんがものすごく広いドッグランに放たれているような)
『出会いなおし』森絵都
・絵都さん、大好きだー!!一生ついていきます。こんなに切り口が多角的で、最後にふふってなる小説ってないと思う。絵都さんの短編集、面白み溢れてる!
・ママにあいたい。
・心に響く言葉が多くて、ほんとに、また泣かされたよ。「テールライト」ヒガシの彼女の願いが叶いますように。
はじめましてー(*´-`)
紹介文てセンス出ますよね。ネタバレありますね…その事実がわかっていく過程がおもしろいのに( ´△`)みたいなやつ。
柴崎友香『その街の今は』
柴崎さんのは読みやすいってわかっていたので一気に二冊借りて、思ってた通りさっさと読んだ。
「智佐は、うれしそうでおいしそうで楽しそうだった。」
っていう一文が妙に気に入りました。
こっちも、写真ていうものにどうして惹かれるのか、
どう愛好しているのか、みたいな主人公の極私的な視点が心地よかった。
ビストロ・パ・パルもそうだし、柴崎さんもそうだし、
津村記久子も佐藤多佳子も・・・女性の書く一人称の文体が好きみたいです。
柴崎友香『また会う日まで』
なんだか不思議な話で、最後までふわふわしてたけど、また読み返したいと思う。
主人公の、東京に来たら活動的にいろんなとこを見て回る、という行動力が、
永遠の田舎者の私にもまだまだ旺盛にあるというところ、
あとそれをカメラで収めようとするんだけど
一方で収めきれないと悟っているような、揺れ動くところが、わかるわぁーって感じの、
読む人に寄り添うようなお話であった。
(余談であるが、読み返したいから文庫版出てるかな、って検索して出てきた
文庫版裏表紙のあらすじが、あまりにも的外れで、むしろ真逆なんじゃないかという内容でひどい。
読んだ側からすると、ほんとに読んだ人がこれ書いてるのかな?それならそれですごいぞ?って笑えるくらいなのだが、
あれで読むのやめる人がいるかもしれないと思うと、笑いごとでもない・・・)
精神的にまた読書をできるようになったので、ちらほら読んでいる。
近藤史恵『ヴァン・ショーをあなたに』『タルト・タタンの夢』
ハイクでビストロ・パ・マルシリーズ、という言葉を聞いて、おもしろそうだなーと思って借りてきた。
先に第二作のヴァン・ショー~から読んでしまった。
とは言っても短編連作なので、問題はあまりなかった。
そしてヴァン・ショー~の一編目(スキレットがさびるやつ)が一番ヘビー・・・
すらすら読みやすくてクスッと笑って、めちゃめちゃビストロ行きたくなる。第三作も早く読もうっと。
「室町無頼」垣根 涼介
・ピカレスクでビルドゥングス、爽快感と少しの甘さがよいです
・最近気になる室町時代の下克上以前の暗黒っていうか混沌っていうか胎動っていうかが舞台なのですが、わかりづらさはないです(室町ダークネスが薄いかも)
・映画やドラマだと、時代背景が描き込めないかもなので、大河にすればいいのになぁ!私は暁信が好きです
『プリズン・ブック・クラブ コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』アン・ウォームズリー(著) 紀伊国屋書店
・たぶん新聞の書評だかコラムだかで見かけて、速攻で図書館に予約入れたんだと思う、が、何がその決め手になったのかまったく思い出せない。フィクションのつもりでいたらノンフィクションだったし(汗)
・友人に誘われ、カナダの刑務所で行われてる読書会にボランティアとして参加した著者による、読書会とその参加者の記録。著者はイギリス滞在中に夜道で通りすがりの二人組の強盗に襲われ、PTSDに長い間苦しんでいた経験あり。
・読書会って、個人的経験(学校で…[全文を見る]
『待っていたのは』ブッツァーティ(河出書房新社)
不条理短編集。
6月
伊藤 比呂美『切腹考』
大森望,、豊崎由美『村上春樹「騎士団長殺し」メッタ斬り! 』
今村与志雄訳『唐宋伝奇集 南柯の一夢 他十一篇』、『飽唐宋伝奇集 杜子春 他三十九篇』
あとは久生十蘭の短編を読んだり、仕事関係の本を読んでいました。怪談の季節前に『唐宋伝奇集 』を読んでいい助走になりました。
「〆切本」
面白かった!
「消滅世界」村田沙耶香
・会話とモノローグがほとんどなので、あっという間に読めます
・純文学がSF的設定をもってくると、こうなるよなぁというかんじで、ふーんって読んでいたのですが
・うわぁ………
「子規のココア・漱石のカステラ」坪内稔典
・あんぱんを乗り越えたら、あとは平常心で読めました
・作品集ではなく、ご自身の手になるエッセイの中で、若い頃から執筆期の句までを、やはりご自身での解雇とともに読めるというのは、面白いなぁと思いました
・子規、漱石、他の俳人の句や、現代詩も出てくるのですが、さらっと書いてあって、句も日常と地続きのところにあるのだなぁと思ったりしました