加えて特筆すべきなのは、この本の視点から見る『源氏物語』さらには「光源氏」「紫の上」というキャラクターの異様さ。
私第三章読んでる間中すっと「光源氏キモーッ!!」と心の中で叫んでいました。
彼の身勝手さ、男性中心主義、想像力の欠如は、おぞましいを通り越してすでにギャグの領域。
紫の上は女性ジェンダーを徹頭徹尾内面化して壊れていく人だしな。
なんだか原文が読んでみたくなりました。
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立石 和弘『男が女を盗む話―紫の上は「幸せ」だったのか』中公新書、2008。
いまいち論述がこなれていない(何が言いたいかよくわからない、論拠→結論が明確でない)本でしたが、一つ重要な指摘が。
「なぜ嫁盗みは不幸に終わるのか。規範を逸脱する主人公にある種のあこがれが投射されているのだとすれば、その延長に幸福な結末が用意されていてもよいであろう。しかし、規範を破った男女が幸せになるのなら、規範に縛り付けられて日常を生きる人間は救われない。それゆえ、略奪婚の物語は不幸に終わらなければならないのであろ…[全文を見る]
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『世界は分けてもわからない』福岡伸一
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『マリナー氏の冒険譚』P・G・ウッドハウス(
805)
マリナー印のバック-U-アッポと、ホット・スコッチ・アンド・レモン、それぞれ試してみたくなる……どっちの方がきくかしらん。
巻末付録の、インタビューに答える形で書かれたOver Seventyからの抜粋二作はミュージカルの歴史やブロードウェイとハリウッドの関係に興味ある人は資料としてもおすすめ。まあそんなの関係なくてもかなり笑った。これスケッチとしてぜひ映像化求む。
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400
一部、国書刊行会の短編集とダブるのがあった(逆に向こうにしか入ってないのもあった)けれど、楽しく読んでしまった。こういうのが友人関係にいると厄介だが、ここまででなければ、近いのはけっこういるような気もする(大学時代の友人の顔が頭に浮かぶ)。しかし解説によると、まんまユークリッジな友人がいたそうで、ウッドハウスって忍耐強い……(^_^;)
ユークリッジものは狂言に翻案してやれそうだなあ。
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『星と呼ばれた少年』ロディ・ドイル(ソニー・マガジンズ)
1900年代のアイルランドの100年と、ダブリンのスラムに生まれた「無名」の男ヘンリー・スマートの100年を組み合わせた三部作の第一部。
名付けの際のごたごたで両親に名を呼ばれることも省みられることも、きちんと捨ててもらうことすらもかなわなかった主人公は、何度も何度も心中で「ぼくはヘンリー・スマートだ」と唱える。唱えなければこの貧しい町で、「無名」の誰かとして本当にいなかったことにされてしまうから。
第二部、第三部も出たら読む。
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The Mysterious Benedict Society(
)
終わり方に言いたいところはあるけれど、でもまあ。続編も読む。
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『タフの方舟 1禍つ星』ジョージ・R・R・マーティン
うわー2も一緒に借りてくるべきだったー!SF映画を「読んでる」ような気分。タフの言動が楽しくて楽しくてなりません。一人称が「手前」。
猫愛ある人、うまそうな食べ物が出てくる小説が好きな人にもいいかも。
わたしゃ早く他の借りてる本読んで、次借りに図書館に行く算段をたてねば。
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「ねこのばば」読了。最後にしんみり。
しゃばけシリーズ、若だんな役が手越祐也で映画化するらしい。
イメージあってる…かな。考えてみたら彼が演技してるとこ見たことないかも。
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かなり収獲はあったがちと外道(本命でない獲物)感。
これ三部作で一冊は遥かかなたの大昔に読んでて最後の一冊は読んでない。読むかどうするか迷い中。とりあえず先に、借りてきてる本を読まねば。
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「ぬしさまへ」読了。
和菓子が食べたくなってきました。
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「しゃばけ」読了。おもしろかった。芯の強い優男な若だんなと
取り巻く手代たちのコンビがよいです。続編も読もう。
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394
収録は表題作と短編二つ(『ジーヴスとギトギト男』『ポッター氏の安静療法』)。
マンネリだけどマンネリなりに人間関係に変化はある。今回のはちとでかい。バーティにとっては大きな収穫。たぶん。
ところでバーティはアガサおばさんよりダリアおばさんの方が断然好きなわけだけど(いやわたしもそうだが)、結果的によりひどい目にあわせてくれるのはダリアおばさんのような気も最近してきた(^_^;)
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短編2編(Jeaves and the Impending DoomとJeaves and the Song of Songs)。すっごく薄いし短編なら翻訳ですでに読んでる可能性高いからどうにかなるかと借りてみた。予想どおり読んだことあるもので助かった(^_^;)
前者はアガサおばさん&ビンゴ・リトル登場の白鳥のやつで、後者はダリアおばさんの願いに応じてタッピー・グロソップの婚約を解消ならしめんためバーティが大衆に歌を供するはめになるやつ。我ながらすごいまとめ方だがまちがってはない。
読んだことあるやつだと頭の中で既読文体で日本語浮かんじゃう(特に会話)ので要注意なんだけど、まあこれは元々自分にはレベル高すぎのものだからよしとしよう。
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波乱に満ちた冒険生活を終わらせ、トミーとタペンスも70を越えた。老夫婦が身を落ち着けようと終の棲家に選んだ屋敷には、偶然にも、第一次大戦以前の諜報活動にまつわるはなしが満ちていた。好奇心を抑えられないタペンスに引きずられまた冒険に巻き込まれていくトミー(と、飼い犬ハンニバル)。
……しかしながら年齢はなかなかのハンデ。途中のある箇所で
「いやそんなのんきにほほえましくハンニバルのエピソードで盛り上がってないで、そんだけハンニバルがほえまくってるってことは……、
ふたりとも、に ー げ ー て ー(棒読み)」
みたいな、のんびりモード。なかなかにおもしろかった。
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『葉蘭を窓辺に飾れ』ジョージ・オーウェル
1930年代不況のまっただなか、学がある故に金を軽蔑し、結果、誰よりも金にとらわれ金を憎み、金にとりつかれる主人公(『金持ち父さん貧乏父さん』の貧乏父さん典型の家庭で育っている)。
途中で典型的アルコール中毒者的発想が出てくるのだけれども、そこで気づいた。金に中毒する、ということもあるのだなあと。彼の金に対するものいいは中毒患者のそれだと思う。
正直に言う。主人公の二度目の下宿住まいのような、自分のようなものに見合うそれになるようにと一切を切り捨て、諦念すらも浮かばないあの生活を、うらやましい、ああいう生活をしたいと感じている自分がいる。
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777
NHKでヤノマミの生活や習俗を扱った番組を見て興味を持ち借りたのだけど。あれって搾取され続け命を脅かされ続けている社会的弱者である面にはまったくと言っていいほど触れてなかったんだなあ……。今頃やっと気づいて情けない。
『キリンヤガ』、これと続くと、暗澹となる。
外部から観察する人にはノスタルジックなユートピアでも、その社会で生きてる人にとってはあくまで必死で成り立たせてる現実の生活。忘れないこと>自分
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『
』 マイク・レズニック
キクユ族のムンドゥムグ(祈祷師)を主人公にした、ユートピアSF。
時々、まるで図ったかのようにベスト・タイミングで読むことになる本があるのだけど、この本もそうかもしれない。
何についてベスト・タイミングだったかはまあおくとして、他にも、
万人にとってのユートピアは成立しうるのか、とか、
「自由意志による外社会への脱出」を個人の権利として、同時に社会からの脅迫手段としても利用しうるシステムが前提となる社会は、誰にとってのユートピアか、なんてことも考えたり。
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『P・G・ウッドハウスの笑うゴルファー』P・G・ウッドハウス
『人間の測りまちがい 差別の科学史』S・J・グールド
『FANTASTIC MR. FOX』 ROALD DAHL
『ナチズムと強制売春 強制収容所特別棟の女性たち』 クリスタ・パウル
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呪怨 黒い少女 大石 圭
5回目の呪怨は さすがにヒネリがなくなり 怖くなかった。
唯一引用されてた
「昼の光に、夜の闇の深さがわかるものか」(ニーチェ)
の言葉にはホラーのキャストも非モテも頷くわね。
ホラーの中じゃ恨まれる筋合いの無い人々が襲われ
現実社会でも駅や道を歩いてるだけで 襲われたりするだから。
/読了