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Tips:プロレスラーは、ヒンズースクワットといって、最終的には三千回やってもらいます。最初は五十回で結構です。
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花うさぎ無計画発電所のことを語る

意外と美少年なんですよ!w

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 明月

 景気のいい時代に広告業界にいたせいで女優やモデルは幾らでも見慣れていた。その当時、遊ぶ女には困らなかった。そんなときふと、そこらの女優やモデル顔負けのべらぼうに美人ですこぶる頭のいい女子大生と深い仲になった。その後、当然のように妊娠したと告げられて結婚してみたものの、その暮らしは長く続かなかった。理由は俺の浮気だが、相手がひじょうに悪かった。
 なにしろ世間でいうところの舅である。しかも政治家だ。
 これが、悪くないはずはない。

 何も責任逃れのためにこんなことを言い出したわけではない。
 風呂から出ると、ベッドの上で…[全文を見る]

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小咄『言わぬが花火』

 ひさかたぶりに浴衣を着た。
 猫の世話を頼んでいったこの家の主はふだん浴衣や着物で過ごすらしい。衣紋掛にかかっていたそれを彼がはじめに身にまとい、俺にも着ろとうながすので持ち主の許諾もとらず袖を通した。むろん、てきとうに何でも使ってくれていいと言われていると彼が言ったせいだが、洋服ならばそもそも手に取らなかっただろう。
 師匠のお宅にお世話になっていたころは毎年新調してもらっていた。なんとなれば羽織袴も着付けられる。言わずともそれを察した彼がさっさと兵児帯をとり、俺に角帯を手渡した。
 よく似合うね、と彼が…[全文を見る]

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小咄「猫と花火と膝枕」

 この一週間、あなたの叔父に付き添って海外出張中の家主の黒猫の面倒をみるためにおれたちは一軒屋で暮らしている。このはなしを受けたとき、出不精のあなたは動物の世話などしたことがないと乗り気ではなかったのだけれど、この家に立派な風呂場があり、申し訳程度とはいえ庭があり、そしてもちろん縁側があるのをたしかめて以降、毎回とても楽しそうに荷造りをした。
 おれはおれで、縁側にしつらえられた籐椅子であなたがうたた寝するのを眺めてうっそりと微笑んだりしているのだが、猫は猫でおれにはめったに近寄らないくせにそこが特等席と…[全文を見る]

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 夕飯後、彼はレポートの見直しをするといった。俺はだから先に風呂に入ることにした。設備は古いが洗い場も風呂桶自体も広いので気分がいい。彼に、昨日シャワーだけだったしゆっくり入るといいよ、と送り出されたとおり俺はひとりで悠々と湯につかった。
 いっしょに暮らす前、彼は冬以外ほとんどシャワーですましていたと言っていた。俺は真夏だろうと風呂に入らないではいられないし、依頼人のところで一夜明かしたのでなければ朝にシャワーを浴びる習慣もなかったのでその違いに驚いた。癖のある淡い色の髪や目の色といい筋肉質で腰高の体型といい洋画の男優みた…[全文を見る]

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ごめん、浮気してるw
見切り発車的に。

「面食い」

 一

 珍しくふたりしてオフの日、あなたはおれの部屋にある誰もが知っている美男俳優主演の映画タイトルを読みあげて、これが見たいとのたまった。おれはあなたといっしょなら何でもいいのだ。本当にきちんと観るつもりならひとりで映画館に足を運ぶ。
 観終わったあなたは大きなため息をつき、いやー無茶苦茶かっこよかったなーと心の底から感心したようにうっとりと目を細めて口にした。なにしろ世紀の美男俳優だ。おれとてべつにそれに異を唱えるつもりは毛頭ない。
 付き合いはじめて三か月、おれがレポートを…[全文を見る]

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十三

 あなたは色を売らなかったがゆえにコンビニエンスストアで働いている。魘使いとしての名を売っていくには色を売るのが手っ取り早い。教授が言うまでもなく、あなたは若くて魅力があるのだから、そうすればすぐにも上客がついたはずだ。
 それなのに稼げるはずの依頼を拒絶して、あなたは都会へと出て既定の額で夢をあがなった。口伝ての宣伝がいちばんの夢使い稼業において効率のいいやり方とは言い難い。それに、あなたからしたら必ずしも面白い仕事ではなかったかもしれない。
 理屈の上ではそれがわかっていた。なので、あなたと抱き合ってからも、おれはあな…[全文を見る]

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十二

 どのくらい、そうしていただろう。
 かんぜんに、おれのためだけにひらかれたあなたを前にして、ただもうみっともないほどにいきりたち、その足許にしゃがみこみ、手を触れるのもかなわず声も出せなかったおれにあなたが言った。
「……脱いで、ベッドへ」
 視線が合うと、それ、苦しいだろうとやわらかく瞳を細めてあなたはおれを手招いた。おれはたぶん、腰が抜けていたに違いない。じぶんでもおどろくほどふらついて立ちあがった。
 あなたは身体をおこし、おれのジーンズの前に手をかけた。らしくないほどに性急な手つきだった。おれはおれでシャツを乱暴に…[全文を見る]

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いやいやいや、
ファンというより、
たまたまわたしがご一緒したひとたちがビッグだった、というw

いやーそれにしても、めでたいめでたい☆

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うおーーーーーー!!!
うささん、おめでとうございますーーー!
やだもう、すごくかっこいい☆

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十一

 指の動きに合わせてあなたが上擦った断続的な呻き声をあげている。その切ない声を聞くだけでたまらなくなる。ジーンズを押しあげるそこが痛いほど張り詰めている。けれどいつもと違い瞳をとじたあなたはどこか上の空で、与えられる快楽をただ引き受けているだけのような顔をして、それでもやめろと言わないでいた。
おれが与えたいなどと言ったからだろうか。それとも先ほどつけた痕が気に入らないのか。その両方か。
 あなたの手はあいかわらずおれの服をぎゅっと掴んでいる。脱がすことは諦めたのかもしれないが、服を脱がない依怙地なおれを愛撫するのも癪だ…[全文を見る]

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 これからすることの了解をとるつもりはなかった。けれど、おれを見るあなたの無防備な姿を意識してしまってはこのまま無体をするのはいくらなんでも非道だと思い直した。あなたの脚のあいだに身体をわりこませさすがに熱いのでセーターを脱ぐ。そのまま覆いかぶさって額にくちびるを落とすと、あなたの手が服の裾をつかんだ。その手をシーツに縫いとめて何か言おうとする唇を塞いでしまう。
あなたはふだん上から順に、ごく丁寧にお行儀よくおれを愛撫する。あなたらしく上品で、それは悪くない。だからおれも、余裕のあるときはそうする。楽々とあなたが迎え入れて…[全文を見る]

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「スイートホーム」2

 目が覚めて、隣りに彼がいなかった。
 バイトも大学もないはなずが、どうしてと思いながら起きあがる。あちこちがだるい。どこもかしこも痛むような気がする。それだけでなく、その痛みがわずかに甘い。俺は、それを知ってしまった。
 知らなくても、よかった気がする。
 そう考えることがある。
 それにしても、この家のどこもかしこもおそろしくしずかだ。
 俺はそんなことにひとり、驚いていた。文字通り、ひとり。
 あたまを振って時計をたしかめる。午後四時。カーテンが引かれていなくとも、外はもう暗い。
 ベッドへ移動したのは何時…[全文を見る]

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 おれが今からしようとしていることは、あなたの望まない振る舞いかもしれない。その可能性を思い浮かべなかったとは言わない。けれど本当に嫌ならば、あなたはきっとやめろと言ってくれるに違いないと信じてもいた。
 はじめてのとき、おれは無理やりあなたと関係をもった。嫌だやめろという声を聞かぬふりで、おれを好きなくせにとくりかえして事を進めた。そのあとも、あなたの望まない欲望を押しつけつづけた。あなたと繋がりたいと熱心にねだり、怖いと口にしたあなたを強引に、おれの内側へ誘った。女性としか寝たことのないあなたは行為を純粋におそれた。気の…[全文を見る]

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 あなたの髪を一筋すくいあげてくちづける。その瞼がわずかにあがる。とても眠いという顔をしていた。けれどそうは訴えなかった。だから艶やかな黒髪を指で梳きながら体重をのせた。あなたはおれの様子が違ったことに気づいて目をみひらいた。その睫毛を唇ではさんで瞼をとざす。感じてて、と言葉を流しこんでからあなたの両耳をゆっくりと塞ぐ。あなたは、あ、という慌てた顔をした。でもその腕も脚も布団のしたで、おれが押さえつけてある。
 あなたはおれの企みに気づいて唇をかたく閉ざしている。眠いのにこんなふうなやり方で起こされて不機嫌なのだ。その寄せら…[全文を見る]

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 アパートの少し前で自転車をおり、あしおとを忍ばせて歩いた。あなたは耳がいい。そして眠りが浅い。
 無言で玄関をあけてあなたが起きだす気配がないのをたしかめた。おれはしまっておいたマフラーを包みから出して、ハンガーにかけられたあなたのコートにふわりとまとわせた。そこで気がついた。ポケットに小さな箱があるのを。
 おれはそれを手に取った。開けずにはいられなかった。
 黒蝶真珠のカフスだった。
 香音を爪弾くあなたの手、その手首を飾るアクセサリーをじっと見つめた。ごく素直に、あなたに似合うと感じた。と同時に、幾らするのだろうと考え…[全文を見る]

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 プレゼントを用意した時点でおれはかなり舞い上がっていた。あなたはきっと巧く切り抜けるだろうと楽観した。ところが、翌朝あなたは予定の時刻に帰ってこなかった。
 あなたがおれに合い鍵を渡したときの条件は依頼に出ているあいだ緊急のこと以外で連絡をくれるなということと、もし予定時刻をすぎて連絡もなく帰宅しなかったときは二十四時間後に警察でなくまず師匠と店長に連絡をいれることだった。
 昼まで待とうと決意した。午後はゼミがある。あなたはおれが大学をサボるのを嫌った。
 おれはあなたを信じる。
 信じて待つ以外することはない。
 正午をま…[全文を見る]

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 研究室をあとにして街へでた。イルミネーションで飾られた街路樹を見て、あなたにマフラーを贈ろうと思い立った。寒がりのあなたが喜びそうな、軽くて暖かくて、何よりもあなたに似合う綺麗な色のそれを。
 おれが仕送りをもらっているのをあなたはよく知っている。同じコンビニで働いているので収入がいくらになるのかも隠しようがない。シルクのパジャマをプレゼントしたときもあなたは顔をしかめた。それが稼ぎに見合わぬ贅沢なモノだと感じたせいもあるだろう。
 色男と揶揄(やゆ)されて腹が立たなかったとはいわない。あなたより年下で、学生で、その言葉通…[全文を見る]

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 翌日、教授に研究室に呼びだされた。コーヒーを目の前に置かれて面倒なはなしになると覚悟した。そういうおれの表情をきちんと読みこんで、教授は前置きもなくきりだした。
 昨夜あなたの大切なひとの依頼人からあなたと面会したいとの連絡がありました。
 おれは黙って続きを待った。
 私はその要求を撥ねつけました。ああ、あなた自身は上手くやるでしょう。私はそれを否定しません。ですが、依頼人のほうはどうでしょう。金にあかせて若く魅力的な魘使いを愛人にしてきたのに今回はそういかない。その理由があなたでは、いかにもおはなしになりすぎる。
 教授…[全文を見る]