奥の三冊は「機会があったら読みたいな」と思っていたのが古書店に出ていたので買いました。手前のは、勉強しようと思って。この夏は夏休み気分で勉強しようと。

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6 月
・雨宮処凛『非正規・単身・アラフォー女性「失われた世代」の絶望と希望』
・ジャッキー・フレミング著、松田青子訳『問題だらけの女性たち』
・小森陽一編『手塚マンガで憲法九条を読む』
・ダグラス・アダムス『ダーク・ジェントリー 全体論的探偵事務所』
・木原浩勝『九十九怪談 第九夜』
・野矢 茂樹『大人のための国語ゼミ』
・いとうせいこう & 星野概念『ラブという薬』
『大人のための国語ゼミ』と『ラブという薬』は共通点があって、続けて読むことでより盛り上がりました。ゆっくり読むこと、ゆっくり聞くこと、ゆっくり話すことについてじっくり味わえたと思います。「カウンセリングって患者さんの思考のスピードを落とすこと」という星野さんの言葉が印象に残りました。
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ああ! 私は心底酢と怪談が好き……! 酢が苦手な方、一緒に食事したら酢関係のものはすべて平らげてさしあげましょう。かわりに生のりんごとサラダせんべいと羊羹食べてください。

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『新実用漢字表現辞典』

向かって左は旧版。常用漢字のもろもろが一冊に収まっていてとても便利でコラムも充実の素晴らしい本なんだけど、2010 年の常用漢字表改訂がなかなか反映されなくて、もう出ないのかな〜不景気だな〜不便だな〜反映されないなら捨てるしかないかな〜自分で書き込むのも何だしな〜と思ってたのです。なんと、2015 年に新版出てた(*´エ`*)
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5 月
・笹原宏之『謎の漢字 由来と変遷を調べてみれば』ー「麵」を「麺」の字体で常用漢字表入りを進めた著者の、冒険もののような漢字めぐり。著者が調べ物をしている間に待たされたお子さんが地面に倒れて泣いていたくだりは笑いました。
・大澤真幸『美はなぜ乱調にあるのか』ー読んでいる間は「うむ。ここまでは理解した」とところどころ頷いたりもしたのですが、まあ、約一ヶ月経って、なにひとつ覚えていないネ。そんなこともある。関連でもう一冊読んだけどそっちはタイトルすら思い出せないので読まなかったということにする。
・アガサ・クリスティー『邪悪の家』…[全文を見る]
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4 月
・田村隆一『ぼくの交響楽』……エッセイ集。近所の子どもから借りた『日本歴史図鑑』をたぐりながら自分と戦争とをふりかえっていく「絵本太平楽」が圧巻でした。「大正というのは、すこぶる奇妙な時代だ。奇妙な明るさと暗さがコインの裏面のように表裏一体をなしていた、しかも重みがない。地べたに、コロッと落ちたって、ろくな音をたてそうがないんだな」という書き出しで。
・ミシェル・ウエルベック『服従』……こわかったけど妙に納得。 納得しながら読んだからこわいのかなあ。
・パトリシア・ハイスミス『11 の物語』……短編集。短編集なんだけど、読後感が長編ぽ…[全文を見る]
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3月
・國分功一郎『中動態の世界 意志と責任の考古学 』……言語の「能動/受動」という枠組みを対象化し、別の語り方を探ることの価値が示されています。「誰が」「誰に」「……させた/させられた」という、「尋問の文体」では、たとえばハラスメントの問題は乗り越えられない。行為主体あるいは行為の受け手ではなく、出来事を主体として語りあうことで協同の道を拓く。去年の話題作。やっと読めました。おもしろかった〜。
・丸山正樹『龍の耳を君に』……とにかくおすすめ。
・黒田龍之助『外国語を学ぶための言語学の考え方』
・黒田龍之助『チェコ語の隙間 東欧のいろんな…[全文を見る]
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丸山正樹『龍の耳を君に デフ・ヴォイス新章』
犯罪を目撃した緘黙症の少年が日本手話という言葉を手にして、そして、という話の中にきわめて現在的な問題があれでもかこれでもかと詰め込まれていて、正に今現在の話。今って、こんな感じ。それでいて、抜群におもしろい。このバランスは映画で言うと『ブラックパンサー』。基本的に時系列通りに素直に前に話は進んでいくし、わかりやすいんだけど、構成が見事で、ああ、あれがこうしてこうなってそして……という驚きに満ちています。前作『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』と合わせておすすめです。

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2 月。
春日武彦×平山夢明『サイコパス解剖学』
門井慶喜『銀河鉄道の父』
アガサ・クリスティ『ゴルフ場殺人事件』『アクロイド殺し』
『映画秘宝 底抜け超大作』
エラン・マスタイ『時空のゆりかご』
・『サイコパス解剖学』は誤記が目立っていたのも手伝って、完成度が低いように思いました。気楽に読めたのは良かった。
・『銀河鉄道の父』は無力感と劣等感の前でじたばたする賢治がリアルでした。
・『アクロイド殺し』、犯人を知った状態で読むとすごくおもしろかったので、まだ知らないあなたに教えてあげたい。犯人は……
・昔の『映画秘宝』、病床で端から端まで読ん…[全文を見る]
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1月。メモしわすれてた。
フィリップ・K・ディック『時は乱れて』
清水潔『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』
清水潔『桶川ストーカー殺人事件 遺言』
デボラ・E・リップシュタット『否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い』
アガサ・クリスティ『スタイルズ荘の怪事件』
・『時は乱れて』は書き出しが秀逸で、その勢いだけで最後まで行ける。
・話題の『殺人犯はそこにいる』、読んで良かった。これは出版社やテレビ局に所属してないとできない。すごい。テレビ局や出版社はこういう調査報道をやっていく以外にないのではないかしらん。
・『否定と肯定』、映画を見て、原作を読んで、時間を経てみて思うにやっぱりこの邦題、変ね。なんでこうしたのかしら。『否認』あるいは『否認論者』で良かった。「と」で同列につないじゃいけないことがある。
・今年はポアロを読もうと思って。
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2017 年 12 月
能町みね子『お話は伺っております』
大島正二『中国語の歴史』(再)
トーベ・ヤンソン『石の野原』(再)
大岡昇平『事件』
パオロ・マッツァリーノ『世間を渡る読書術』
髙橋昌一郎『反オカルト論』
若竹七海『御子柴くんと遠距離バディ』
『反オカルト論』は「へー」というようなことが書いてあって興味深いのですが、残念ながら著者の差別意識がばりばりと主張しており、その壁に水を差されました。大岡昇平はやっぱりおもしろい、来年はちょこちょこ大岡昇平読んでいこう、と思いつつ、うちにある大岡昇平は全集(ねっころがって読めない大きさ)なので、文庫で読みたいなあなどと贅沢なことを考えました。若竹七海の新しいの、よかったですよ。ファンのみなさんはもう読まれまして?
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11月
今村夏子『こちらあみ子』
今村夏子『星の子』
東山彰良『僕が殺した人と僕を殺した人』
今村夏子『あひる』
吉川凪『京城のダダ、東京のダダ』
今村夏子、おもしろいよ。おすすめです。語彙の少ない語り手なんだけど、いわゆる「信用のおけない語り手」的な感じがしない。語り手に何かを隠そうとか、読者をだまそうとか、あるいは読者を利用しようとか、そういう意識が全然、全く、感じられない。すごい。東山彰良の今年の新作『僕が殺した人と僕を殺した人』も上品で良かったですよ。読者を大事にしてくれている感じがしました。そして、吉川凪『京城のダダ、東京のダダ』はもっと売れてほしい! 出たのが数年前なのですが、今またぜひぜひ話題になってほしい。映画になってもよい。
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10 月
カズオ・イシグロ『浮世の画家』(再読)
木村英樹『中国語 はじめの一歩』
フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』(再読)
さすがに三冊しか読んでいないのでどれも印象が鮮明です。『浮世の画家』に出てきたガキンチョがほんとにリアルに憎たらしくてその筆力に圧倒されました。あいつ、目の前にいたらはったおしそう。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』は初めて読んだときと寸分たがわないこわさを味わいました。ほんとに読んだのかと疑いが生じるころに、前回読んだときのブックマークが出てきて「へえ」と思いました。楽しかった。…[全文を見る]
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いろいろ買った〜。久しぶりに雑誌も買ったので楽しみです。これ以外に井原奈津子さんの『美しい日本のくせ字』も買いました。おもしろそうだよ。

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9月は一冊しか読みませんでした。
・岩下 明裕 『入門 国境学 - 領土、主権、イデオロギー 』(中公新書)
境界研究(ボーダースタディーズ)の入門書。おもしろかった! 次に何を読んだら良いかあたりもついたし、よかったです。
9 月は昼間仕事で読んでいたものが、自分にとっては若干ハードだったので、夜は漫画を読んですやすや寝ていました。10 月は平常運転に戻れるので、ほっとしています。
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8 月メモをすっかり忘れておりました
・いとうせいこう『存在しない小説』
・久生十蘭『魔都』
・『久生十蘭短篇選』 (岩波文庫)
・中野信子『サイコパス』
・モリナガ・ヨウ『迷宮歴史俱楽部』
書き出してみたら思い出した。どれもおもしろかったよーん。
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1945 年 8 月 14 日夜、ポツダム宣言受諾、その後、最後の空襲があったんだなあと思いつつ開いて、じっくり読みました。

「わからないことがわかった」っていうフレーズが時々あるんです。それもよかったし、こうして読みやすい本にまとまったこともよかったなあ。
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7月〜
・岩井志麻子『現代百物語 不実』
・アガサ・クリスティー『複数の時計』(再)
・春日武彦『鬱屈精神科医、お祓いを試みる』
・春日武彦『家屋と妄想の精神病理 あるいは、狂気とアナクロニズム』(再)
・今本渉編訳『ロバート・エイクマン短編集 奥の部屋』
・高野秀行『イスラム飲酒紀行』
・星野博美『今日はヒョウ柄を着る日』
・前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』
・嗣永桃子『嗣永桃子卒業文集』
この世はワンダフルだなという感じのする7月でした。
/本
