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くたびれ はてこのことを語る

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甥くん初タブレット

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あの脚がわたしの脚だとしたら、いつか一度だけあの部屋に戻れるのかもしれない。
14歳のわたしに会えるかもしれない。

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一人で部屋にいたとき、振り返ったら鏡台の横に脚があったことがあった。
脚だけ。ぜんぜん透けてない。まっすぐに立っている。
夜の9時頃、まだみんな起きている時間のことだった。
怖くてびっくりして兄の部屋に逃げた。
 
怖がっちゃダメだと言い聞かせて部屋に戻ってみたら、兄がいた。
「おい、どの辺に出たんか」
「そこ」
「おらんぞ」
そりゃあ、そういつまでもはいないんじゃないかな。
 
兄はムーを定期購読しており、心霊現象に熱烈な興味があった。

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もしもどこか、今はない場所に戻れるとしたらあの穴蔵みたいな本棚のあるベッドに帰りたい。
一枚の写真も残っていないけど、ときどき頭の中で子供部屋を歩きまわる。

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妹が使うはずだった下段に紺のカーペットを敷いて、その上にブロックと板を渡して本棚にした。棚いっぱいに本が並んで、二段目の右側は小物を飾る場所にしていた。その下に毛糸や粘土やその他創作意欲を掻き立てるものがしまってあった。
先輩が技術の時間に作った椅子に鏡台の鏡をさしてドレッサーにして、下に籠を置いてヘアブラシや何かをしまっていた。家で使われなくなった時計や雑貨を部屋に持ち込んでは使っていた。三畳とベッドと壁に造りつけになった机と本棚。最高に居心地がよかった。

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子供部屋のベッドは壁に造り付けにされた二段ベッドで、小窓の向こうに夜空が見えた。
枕元に本や漫画や日記帳面を置いて、真っ赤なサイコロのようなラジオを置いていた。
いまだったらぜったいノートPC持ち込んでると思う。

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今週のレディースデーで歌ったもの
 
笑顔の連鎖 堀江由衣
ロマンチック浮かれモード 藤本美貴
Every thing ミーシャ
シャングリラ チャットモンチー
禁じられた遊び ALI PROJECT
キセキ Greeeen
here there and everywhere The Beatles
Pop star 平井堅
100回のkiss 松浦亜弥
I was born to love you Queen
希望の轍 桑田佳祐
Like a Prayer Madonna

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そういうとき、「体がほぐれたらせっせと働いてください」とは思っていない。「いい人になってください」とか、「お礼は現金がいいです」とか、「例の件ですが、これでひとつよろしくお願いします」とか、取引しようと思っていない。
かと言って、「わたしが悪かったです、これはお詫びです」とも、「こんないいところもあるんです、わたしを愛してください」というような気持ちもない。肩もみしてるときは劣等感も自己嫌悪もない。
相手に対しても、身体の緊張や凝りは気の毒だけれど、かわいそうだとかやりきれないとか悲観的な思いもない。これはほぐれるという確信と、どうするかという手順がどこか遠いところにあるだけだ。
 
人や自分を愛するというのは、あんな風に、ただ楽になったらいいな、ということだけを考えて力を発揮することだと昨日思った。

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叩いて揉んで抑えて押していると固く凝った体がほぐれてどんどん柔らかくなる。楽になってすっきりした顔になる。世話をした花が咲くのを見るような気持ちになった。
 
ツボは蟻地獄のようなすり鉢状になっていて、だいたい凝りの際にある。その中心の小さな一点を肘や指先で押すと、周辺が柔らかくなる。ツボ探しは簡単だった。楽しかった。絵を描いたり、何か作ったりすることと同じかそれ以上に楽しかった。

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わたしが愛するとは何かを知ったのはたぶん7歳から15歳までの間、指圧を覚えた時だ。
指圧しているときは、目の前の人がすべて。その人の思想も能力も容姿もそれまでの自分との関係もぜんぶ関係ない。わたしを嫌っていた教師やわたしをさんざ殴りつけた直後の父であっても、ひとたび指圧に入るとぜんぶどうでもよかった。何も欲しいと思わなかった。ただ安心して身を委ねてくれたらそれでいい。出来ればそのまま一眠りしてほしい。
 
そんなときは自分の中にすごく広い部屋が、どんどん広くなる部屋が出来たような気持ちになって、手のひらから力が湧いてきて、ニ時間ぐらいは疲れずに揉んでいられた。手が熱くなって、「おまえ、何か手に持ってるのか?」と父が何度も不思議がって聞いた。

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子供の頃欲しかったもの
祖母の食器棚に飾ってあったオランダ人形のポット。4歳の時ほしいほしいと泣いてせがんだけれど、「大人になったらあげよう」と言われ、「そのときにはもう割れてるよ」と大泣きした。小さい時に何かがほしいと泣いたことはこのときだけのような気がする。

24歳の時、祖母から電話があった。「はてこが欲しがっていたお人形のポットをあげよう。モノがわかるうちに送った方がいいと思うから」。
祖母は数年後脳梗塞で倒れ、わたしが結婚した翌年に亡くなった。「はてこがお嫁に行くまでは生きていないといけない」というのが祖母の口癖だった。
 
お人形のポットはいま我が家の家宝。

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込み入った話の分厚い本を掻い摘んで結末だけ読んだ。
「創作活動しないと病気になる」という結論だった。

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「怪獣たちのいるところ」を観終えた。
途中で「アル中たちのいるところ」だと気付く。
赤鼻の悲しい怪獣たちの歪んだコミュニケーションと愛。
ちっともファンタジーじゃないじゃんどうなのよもう。

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「高校生のときから一人暮らししだったの。親が敷地内にアパート建てたから、そこに住んだの。台所もあったからけっこうお料理も作って、妹たちにマメって呼ばれたわ。わたしもはてこさんと同じよ」
と、音大出のピアノ教師に言われ、「おまえは何もわかってないな」と思ったことがある。このひとは
「こんなこんな生い立ちなのにすっごく素直でかわいくていい子がいた、はてこさんはまだ○○じゃない」
とか、仕送りで一人暮らししてるわたしと同じ年の大学生とわたしを比較して、
「はてこさんと同じ年のあのひと、大学生なのによく○○がんばってるわ。大学って忙しいのに」
…[全文を見る]

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貧乏金なし経験自慢ならエントリーできる自信がある。
でもほんとの貧乏って、聞くといやな気持ちになるのか、あれこれ言われるのでしない。
 
擬態貧乏 ・・・手をつけていない貯金や帰る家がある、そもそも生活費他人掛かりで自活していないなど