それでお姉さんが食事を頼んだのを機に、今度はネパールくんに話しかけてみた。
待ってましたって感じ。すっごいよく話す。ずっと俺のターン。
聞きながら食事してたけどなかなか減らない。
「冷めるとおいしくないよ」
とインド人店主に注意される。この辺りからなぜか店主ちょっと不機嫌。
途中社員を引き連れて帰っていく社長に声をかけ、正面のお姉さんにちょっと話しかけ、ネパールくんに話の続きを聞く。
皿回し状態。ていうか、みんな話を横で聞いてるのに、なぜお互いに喋らないんだい。多窓チャット状態なんだい。
ネパールくん、どんどん話に熱が入って人生訓とか苦労話とかし始めた。
でもまだ若いから言ってることが一般論すぎて漠然としてる。相槌を打つしかない。
そしたら左隣のネパール人の若者がうつむいて猛烈に煙草を吸い始めた。
あー、この人ひとりで来てるんだ。
女三人で来てるのに隣の席の二人組にさりげなく会話の外にやられてる正面女性もうつむいてる。
あー、どうしよう。社長の話ばっか聞いてるとこの二人がどんどん暗くなる。
と思って次に正面女性に話しかけた。近隣の家賃相場と仕事と店と地震の話。
社長の話は拾えなくなったけど、社長はそのまま部下に仕事の武勇伝を聞かせてるからいいや。
社長ごめん。またいつか機会があったら。
ネパール人の若者がいよいよ黙り込んでしまった。これじゃ外国人をはぶってるみたいじゃんか。
よしもう黙って食べよう、ごめんね、みんな。
と思ったちょうどそのとき、奥にいたやんちゃ若社長がシャンパンを注文。
全員分のグラスを頼んで、わたしのところにもグラスがまわってきた。
一瞬でもうかんぱーい!いやーどもどもー状態。
でもなんか盛り上がらないわけ。みんな盛り上がったふりしてる感じなわけ。
誰も自分から人に話ふらない。そばにいる同行者に話すふりして聞こえよがしに突っ込み待ちしてる。
なんだかいたたまれなくなって、まず若社長にお礼がてら話しかけてみた。
社長上機嫌。超得意そう。円高と中国人の国民性と自社の社員について話す話す。
「聞かれたから答えないわけにはいかないよね? だろ?」スタンスだと言葉はなめらかだ。
その後さらにネパール人の若者の正面に常連らしき男性が来て座る。
一見さんはてこひとり。知らない街で深夜に一人超アウェイ状態。
なんだけど、なんだかみんな微妙に、誰かが話しかけてくれるのを待ってるみたいだった。
話し相手がいない人はそわそわしながら煙草を吸ったり、所在なさげにグラスを見たりしている。
こういう風になるとわたしはすごく話しかけねばなんね、という気持ちになる。
なぜだかわからないけど。転校生とか、迷子の子とか、そういう人を放っておけないような気持ち。
でもさっさと食べてさっさと帰りたいのよね、明日早いし。
お店の人に話しかけて相槌打ってたらどんどん話が長くなることがよくある。
って前に書いたけど、お店の人に限らずそういうことが増えている。
とても楽しく気分よくお話しているみたいだけど、かなり疲れる。
こないだ出先で深夜眠れなくて一人でご飯食べに行ったら相席にされた。
それも大テーブルの常連メンバーの真ん中に。
経営者はインド人で隣の席にはネパール人の若者がいて、正面と右隣に女性三人。
若者の奥に自営業のやんちゃな若社長とその社員が飲んでいた。
うひー、一人で黙々ご飯食べるつもりだったのになあ、と思ったけど仕方ないので座った。
じゃあ屋久島に天狗がいるかっていったらいないと思うけど、屋久島は別腹なのよ。
屋久島に関してはweb画像とか新聞雑誌のグラビアにも鋭く反応してる今日この頃です。
ああ、屋久島。
実はここ数年天狗がいそうな山をググって調べては
「はー・・・ここ行ったら天狗おるかな。この距離だと泊まりか」
と考えあぐねることがしばしばあった。そのくらい天狗熱が上がっていた。
山形の知人の家の先に天狗がいそうな山があったのだけれど、一人で行くともちおが。
そしたら目と鼻の先の高尾にいるんだもの。灯台もと暗しよね。
そうなの、だから高尾にしたの。
はじめて山を登ったとき、はてこがひとりですいすい登っていくので両親はとても驚いて
「天狗が手を引いてくれているのだろう」
って言いました。以来はてこは天狗は頼りになると思っているのです。
問題は天狗が5歳の女の子とわたしを同等に扱ってくれるか、ということです。
お気づかいありがとうございます。
よく知らない山によく知らない人と出かけて大喧嘩になっても暴行を加えてはいけないという制約をはてこが守れるように祈っていてくださいね。
富士山に軽い気持ちで連れて行ってもらったら、車を降りた途端に凍えて死にそうになりました。
富士山消印のハガキを富士山ポストで投函しようとしたのですが、手がかじかんでまともに書けなかったことであるよ。
わたしは盆地育ちで、地元では小・中・高毎年毎年登山があった。
加えて父が高校時代登山部だったので休日に家族で登ることもよくあった。
行くのはだいたい標高1200mの英彦山という山だった。
父はグッズをそろえるのが好きだったけれど、子供の足なんてどんどん大きくなる。
一度登山靴を家族でそろえたこともあったと思うけど、学校では全員普通に通学靴で登らされる。
地元では困ったらだいたい天狗がなんとかしてくれると思っている。
明日はプーマノレザースニーカーで行く予定です。
「その靴底では滑るでしょうからお気をつけて」
と言われました。ところにより雷雨の土曜日が楽しみですね。
「いったい何でそんなに?」
「シューズ、ザック、レイン、ヘッドライトですね。あとは細かいものを色々と買う方が多いです」
「うーん、いっぱい使うならいいのか」
「そうですねえ・・・」
渋い顔の店員さん。
「あ、そこで飽きた人から安く譲ってもらえばいいのか」
去年ギターの店でもこういう会話をした覚えがあります。
靴は諦めて、登山漫画を二冊と日除け帽子を持ってレジに行った。
「会員カード年会費1500円」と書いてある。
「年会費1500円でも元が取れるくらい買うひとがいるんですか?」
「ええ、いらっしゃいます」
「そういう方は登山系だと何を買ってそんなにお金がかかるんですか?」
「山を始める方が一式そろえると、だいたい10万円かかります」
「じゅうまんえん?!」
ブルジョワの趣味であったか。
輸入されているものも日本人向けだとワイズが大きいのよね。
コール・ハーンの靴を履いてみたら細身で脱げなくて感激したけれど、店内にあった同じサイズの靴を履いたらがばがば。
「これは日本向けのデザインなので、ワイズがEEなんですよ」
と言われたことがあったわ。
「4月にぱーっとすぐ売れちゃいますね。安い靴は特に」
「どうしてですか?」
「富士登山が解禁になるからです。そしてメーカーの新作が出る」
「へえ、そうなんだ」
「富士登山を目指す方は、普段山に登らない方が多いですから、安いければ安いほうが、という方が特に多いんですよ」
「あ、元とれないから」
「そうそう。普段登ってる人は一回いくらで考えたら安いって考えるんですが」
このあと円高の影響で輸入品の登山グッズがとても安くなっていること、
おじさんが登山を始めたころグッズをそろえたお店が水道橋にあること、
いまも新商品の実物を見るためにその店に行くことがあることなど色々聞いた。
ということでそこを当たることに。
サイズを測ってもらったら、登山靴は26㎝がおススメとのこと。
しかしレディース25㎝の壁は厚い上に、国産シューズワイズEE標準の壁も厚い。
はてこのシンデレラサイズ26㎝ワイズAなんてないない、ぜんぜんない。
「いちばんいいのは海外に行く機会があるときに買ってくることです。
あちらは女性用の26㎝は珍しくありませんし、ワイズもBが標準ですからね」
いいアイデアだけど、すっごい高くつきそうだよね。
「軽いハイキングや登山を楽しむなら必ず足首まであるシューズが必要です」
と物の本書いてあったので、mont-bellに靴を買いに行った。
「いつごろどこに登られますか」
「明日高尾山に登って、近いうちに屋久島に行きたいんですが」
お店のおじさんは「あー、困った人が来たな」って顔をしてた。
も「わかった、もちおが悪かった。はてこさん出かけよう」
は「もうもちおと出かけない!」
も「はーい」←上機嫌
は「行かないからね」
も「はーい」←
は「わかったの?」
も「わかった。もちおはおいて、もっちゃんと出かけようか」←