伊園旬「ブレイクスルー・トライアル」宝島社
全体にハッピーな良作。もうひとひねりあるといいな。そのへんデビュー作らしいというか。(このミス大賞受賞作)。文章より映像だともっと楽しめそう。
新野剛志「あぽやん」文藝春秋
ある航空会社傘下の旅行会社で空港勤務をしている会社員物語。接客しかも(最近はそんなことないだろうけど)一世一代の海外旅行を「お見送り」する大変さが伝わってきます。お仕事小説としてはキレイすぎるけど、面白かった。2も予約中なので楽しみ。
/読了
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伊園旬「ブレイクスルー・トライアル」宝島社
全体にハッピーな良作。もうひとひねりあるといいな。そのへんデビュー作らしいというか。(このミス大賞受賞作)。文章より映像だともっと楽しめそう。
新野剛志「あぽやん」文藝春秋
ある航空会社傘下の旅行会社で空港勤務をしている会社員物語。接客しかも(最近はそんなことないだろうけど)一世一代の海外旅行を「お見送り」する大変さが伝わってきます。お仕事小説としてはキレイすぎるけど、面白かった。2も予約中なので楽しみ。
相原大輔「キルケーの毒草」光文社
とにかく量のあるものが読みたくて、たまたまとった一冊。ミステリー(というよりサスペンスかな)云々より、とにかくアクの強い(それゆえ入り込めない部分もあるんだけど)登場人物や、大正浪漫風漂う奇談の世界を楽しみました。
次回のおみやケテーイw
THE BIG FOUR by Agatha Christie
間にワールドカップが始まりえらく時間が掛かってしまった一冊。
ポワロさんちょっとドSというか外道というか鬼畜というか。だまされてもだまされてもポワロを信じるヘイスティングスが健気でかわいそう(^^;)。ところで彼の奥さんほんとにシンデレラって名前なの?
しかし派手な物語だった。これのポワロはほぼ超人ですな。

宗教(というかキリスト教の神)と戦争、というこの人の書きたいものが詰まっているので、作者ものりのりなのがわかって愉しいが、進行がぎりぎりだったのか誤字脱字が激しい…
を事前に読んで置いてよかったなあ。須賀さんは同性愛者差別に関しては現代的視点をあまり持てていないというか、当時の差別思想から脱していないなあ。つまり差別的なわけだが(差別を描いて反差別を標榜する、というところまではできていない気が)。
物語が1936年から始まっていることで、戦争にいたるまでの社会背景がわかる。描き方が複合的なので、ナチ…[全文を見る]
有川浩「ラブコメ今昔」角川書店
有川さんのラブコメはやっぱりおもしろい。2話目の「軍事とオタクと彼」がいちばん好き。キャラクターがいちばん身近に感じられるから…かなw
米澤穂信「インシテミル」文藝春秋
やっぱり、米澤は好きじゃない。いつもどこかで騙されてるというか、はぐらかされてる感じ。それが心地良い作家ではない。しかし、「小市民シリーズ」はけっこう好きなんだよねぇ…。
映画では、綾瀬はるかに期待!!
『ブラックジュース』マーゴ・ラナガン(著) 奇想コレクション
他人の夢を覗いてるような感覚を味わえる短編集。お絵かきする人は、がんがんお絵かきしたくなるんじゃないかなー。
ルノワール「シャルパンティエ夫人とその子供たち」

の、このまんなかの子、女の子じゃなく男の子なんだってよ…!
(犬に乗っかってるのは女の子)
昔の絵に良くあることとはいえ、これはなあ。
TAP グレッグ・イーガン(著) 山岸真(編訳)(河出書房)
N or M (Agatha Christie)
一番大きなひっかけがすぐにわかってしまったので、後はずるずると展開にだまされず。
第二次大戦時の英国内親独家ってかなりの問題だったんだろうなとか、アイルランドの問題とかも、背景。
トミーとタペンスは、たとえ家族を構えようとも、まず「相棒」なんだよなあ、とにんまり。
『ナチス・ドイツの有機農業 「自然との共生」が生んだ「民族の絶滅」』 藤原辰史 (柏書房)
・ナチスが侵略した地に移植しようとしたのは、「民」だけでなく「景観」、なぜなら、ドイツ的景観は彼らにとっての「人間」育成に欠かせないものだから。彼らが「本来の」景観とするものに含まれない存在は、虫でも人間でも平等に駆逐する、それが彼らにとっての生命空間での平等。
・エリート=都市の人間の考える農業政策と、農民の現実とのずれ。土地を譲渡することができない(故に土地担保に借金ができない)・長男以外への分割相続が許されない法律(帝国世襲農場法)…[全文を見る]
TAKEN AT THE FLOOD by Agatha Christie
宿主に死なれた宿り木の話。一番大きなひっかけ部分(とそれから帰結する犯人)はすぐわかったのだけど、犯人が○○とは。わからなかった。ちょっとヒロインが苦手。特にオチが。
『博士と狂人 世界最高の辞書OEDの誕生秘話』サイモン・ウィンチェスター(著)
タイトルの二人の人生ももちろん興味深かったが、OED自体の編纂方針や編纂方法、言語協会の役割、理神主義、統合失調症の変遷等々、考えるところが多かった。言葉はやっぱイデオロギーとかいうようなものと切り離せないものだなあと。だからこそ、この辞書の編纂方針は尊い。影響が大きかった理由がよくわかる。
メル・ギブソン主演で映画化って、ほんとにできたんかしら。
『墨攻』酒見賢一
城市(社会)は法と情あい揃わねば存続しないと知る話。
勝利ではなく拠点の守護のため不敗不退を目標とする、のは、『泣き虫弱虫葛孔明』にも通じてるかも。
『和宮様御留』有吉 佐和子
宮尾 登美子の『天璋院篤姫』も読んでいたことで、
1つのストーリーを両側から見る面白さを味わうことができました。
それにしても、テーマ自体の興味深さ、
先が気になるストーリー運びもさることながら、
この人の書く女というのはほんとうにリアル。
たのしいゴールデンウィークだというのに、
以前職場にいたイヤな女を思い出しすぎたのもまた一興というものです。
『野村胡堂探偵小説全集』 末國善己(編) 作品社
創作篇と評論・エッセイ・発言篇の二部仕立て。編者解説も作品それぞれ、特徴、時代背景や流行について語られている。
いくつか未完の作品も収録されてて、がっかりしたり(笑)
なんだか『銭形平次捕物控』にも興味出てきた。
『破局(異色作家短編集10)』ダフネ・デュ・モーリア 早川書房
原題The Breaking Pointが特徴にぴったりの短編集。ヒッチコックが彼女の作品を原作に使ったことに納得。
A MURDER IS ANNOUNCED by AGATHA CHRISTIE
ミス・マープルもの。犯人はわかったが正体がわからなかった。年輩の未婚あるいは独身の女性が多く出てくる話。
読み応えあっておもしろかった。
『思考機械』ジャック・フットレル(ハヤカワ・ミステリ文庫)
『サンドキングズ』 ジョージ・R・R・マーティン
もっとも苦手な類の生き物がでてくる物語に、髪が逆立ち涙目状態で読了。わたしにとっては恐怖小説だった(T_T)
今晩悪夢にうなされたらどうしてくれよう。