本書は、原論的・総論的諸論文、国際的・比較法的諸論文、日本法のかかえる問題を歴史的に考察する諸論文、具体的諸問題の今後の解決を考える諸論文を収めたものである。
「子育てだけ」ではない人生を生きたい母親たち。「仕事だけ」ではない生活を求める父親たち。本書では、幸せな家庭願望が子育て難社会につながる矛盾を解き明かし、あらたな「子育て期支援」を提言する。
トランスジェンダーとはどのような人たちなのか。
性別を変えるには何をしなければならないのか。
トランスの人たちはどのような差別に苦しめられているのか。
そして、この社会には何が求められているのか。
これまで「LGBT」と一括りにされることが多かった「T=トランスジェンダー」について、さまざまなデータを用いて現状を明らかにすると共に、医療や法律をはじめその全体像をつかむことのできる、本邦初の入門書となる。
トランスジェンダーについて知りたい当事者およびその力になりたい人が、最初に手にしたい一冊。
◆目次◆
第1章 トランスジェンダーとは?
第2章 性別移行
第3章 差別
第4章 医療と健康
第5章 法律
第6章 フェミニズムと男性学
◆著者略歴◆
周司あきら(しゅうじ あきら)
主夫、作家。著書に『トランス男性による トランスジェンダー男性学』、共著に『埋没した世界 トランスジェンダーふたりの往復書簡』。
高井ゆと里(たかい ゆとり)
倫理学者、群馬大学准教授。訳書にショーン・フェイ『トランスジェンダー問題 議論は正義のために』、著書に『ハイデガー 世界内存在を生きる』。
「プリキュアより仮面ライダーのほうが強い」と息子に言われたら、どうすればいい?--前著『これからの男の子たちへ』が大反響だった弁護士の太田啓子さんと、「男性学」研究の第一人者・田中俊之さんが語り合う“令和版・ジェンダーレスな男子の子育て論”。雑誌『STORY』のWEB連載を再構成し、かつ書籍化にあたり、灘中高等学校の名物教師や、YouTubeの性教育コンテンツが話題のバービーさんなど、4名のキーパーソンを取材。
多くの関心を集めている学問分野の社会学。あらゆる方向に向かって触手を伸ばしつづけている現代の社会学の全貌を捉えるために、本書は見開き構成で簡潔明快にその基幹部分を解説していく。好評既刊の内容を最新情報にアップデートするとともに、より現代的テーマもとりあげて生きた社会学の現在を伝える。
憲法の入門書は無数に出版され、近年ジェンダー法の教科書が増えているが、憲法の基礎もジェンダー問題も学べるものはない。本書は両者を平易に解説したかつてない入門書である。各章、憲法の概説、ジェンダー問題の2部構成。
第1章 憲法とは何か
第2章 憲法と立憲主義
第3章 権力分立の原理
第4章 国民主権と天皇制
第5章 平和主義
第6章 基本的人権総論(1):国内基準から国際基準へ
第7章 基本的人権総論(2):私人間効力論など
第8章 幸福追求権
第9章 法の下の平等
第10章 精神的自由権(1):思想・良心の自由、信教の自由、学問の自由
第11章 精神的自由権(2):表現の自由
第12章 経済的自由権
第13章 社会権
第14章 身体的自由権と手続的権利
第15章 国務請求権と参政権
お笑いで性犯罪をネタにして笑っていることが多々ありますが、性犯罪って笑えることなのでしょうか? “正しい”と思われる国語辞典ですが、「女」「男」の項目を読んだことがありますか? そのほかにも、漫画や歌、学校など、日常のなかでもやもやするジェンダーに関する“ことば”を探ります。
社会経済生活のあらゆる分野に蔓延るジェンダー不平等を是正するためにはどうすればよいか。教育から雇用、起業、公職、開発、貿易、運輸、エネルギーまで、多様な政策分野を網羅した33の章で、ジェンダー平等の進捗状況を追跡し、格差解消に向けた政策提言を提示する。
本書は、印刷・出版にかかる自由を指す「プレスの自由」が、どのような歴史的変遷を辿り、「公論」の形成に資する機能を有していったか、また、公の安寧や秩序を維持するという名目の下で、プレス法がどのように整備されていったのかを解明することを目的に、18世紀末から1850年代までのドイツ、特にザクセンにおけるプレス法制の展開を扱った。国民の政治参加に作用するプレスが法制上どのように位置づけられたのかを考究することが本書の目的である。また、プレスやプレス法の分野におけるジェンダーの実相を解き明かすため、ルイーゼ・オットー=ペータースという女性の活動がドイツ同盟やザクセン王国のプレス法制とどのように関わりながら展開されたのかを考察する。
まえがき
第一部 近代ドイツの幕開けとプレスの自由
はじめに
第一章 19世紀までのプレスの自由
第二章 19世紀前半におけるプレスの自由の展開
第三章 ドイツ同盟のプレス法制
おわりに
第二部 ザクセンの立憲化とプレスの自由
はじめに
第一章 立憲化以前のザクセンとプレス
第二章 ザクセン憲法の制定とプレスの自由
第三章 プレス・ポリツァイに関する命令(一八三六年命令)
おわりに
第三部 ザクセンの自由主義とプレス、協会
はじめに
第一章 1820年代のザクセン自由主義とライプツィヒ大学
第二章 『フォークトラント誌』
第三章 プラウエン・ポーランド支援協会
第四章 フォークトラント・プレス支援協会
おわりに
第四部 女性の政治参加とプレス──ルイーゼ・オットー=ペータースの活動を手掛かりに
はじめに
第一章 1820・30年代のルイーゼとプレス
第二章 ルイーゼと著述・検閲
第三章 ルイーゼと政治・国家
第四章 『女性新聞』と「オットー法」の再検証
おわりに
あとがき
初出一覧
参考文献
索引
第8号は特集1「同姓/別姓を選ぶ権利ー市民と学術の対話から」は、4本の論考(二宮、床谷、辻村、榊原)と、5件の市民の声を掲載。特集2「生活時間を考える」は、3論考(田巻、渋谷、圷)を収録。「立法・司法の動向」は、非正規労働者の均等・均衡待遇をめぐる最高裁判例の動向を検討(黒岩)。
少子高齢化・個人化・グローバル化・「格差社会」のなかで、家族はどう変わったか。結婚、子育て、介護や働き方から現代社会がみえてくる。
今回は、私のジェンダー論の大事な視点の一つ、シングル単位の理解を、社会民主主義の社会、北欧社会の実態と結び付けて理解する。また、北欧社会と対照的に、日本社会がどうなっているのか、家族単位での新自由主義的なシステムのまま、赤字国債でごまかす政治(経済運営)をしてきたという厳しい現実、不都合な真実(実態)に目を向けたい。日本社会をジェンダー平等、ダイバーシティ社会にするためには、この根本問題に蓋をしないで直視した上で、解決策を考えていかねばならないと提起する。これは病気があるときにはちゃんと検査をして診断し病名を確定し、治療するしかないという話である。
だが日本の政治家・リーダーたち・メディアの現実は、いまこの社会を持続可能でまともなものにしていくための政治的対抗軸(大事な骨太の対抗ビジョン)を示すことができず、「103万円の壁」という無税範囲を広げる方向に変えようとするなど、間違った方向で争うポピュリズム政治になってしまっている。群衆化した人々もそれに煽られて「財務省解体」など間違った要求をしている。重要な「どうすれば根本的な解決に至れるのか」という視点、「社会民主主義と結びついたなシングル単位の観点」が欠如しているのである。
なお、私は「こうしたら今からでも日本の諸問題は解決する」という現実的な案はないと思っている。その事実認識をもたずに、ポピュリズム政治を行い、さらに問題を先送りにしつつ状況をさらに悪化させている状況だと認識せざるを得ない。そういう話をこの回ではしている。
本書は、第6回講義録の上巻で、6-4までを収録している。6-5以降は下巻に収録されている。
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第6回講義 主流秩序からの離脱の展望としての個人単位型の社会民主主義社会ーー北欧と日本の対比
目次
6-1 家族(カップル)単位社会の問題ーー家族単位と個人単位の違い、及び社会民主主義
型の福祉国家
6-2 シングル単位とは? ジェンダー平等・ダイバーシティとの関係
6-2-1 シングル単位の基本理解
6-2-2 共同体主義とシングル単位論の関係の整理
6-3 北欧諸国から学ぶーーーシングル単位・ジェンダー平等・ダイバーシティ社会の具体像
6-3-1 北欧社会の実態からジェンダー平等社会のイメージを学ぶ
6-3-2 少子化問題
6-3-3 「103万円の壁」問題
6-4 外国、特に北欧社会との比較で日本社会を相対的にみる:諸問題が累積している日本
を知っておこう
参考資料・・・ 世界レベルで他国と比べて日本社会を知る資料など
◆人権論の観点からジェンダー問題を学ぶための基本書 - 新たに4人の共著書として最新情報に全面改訂◆
LGBTQ/SOGI、ジェンダー平等と憲法14条、政治や家族、夫婦別姓、リプロダクティブ・ライツ、DV、性暴力、教育・学術とジェンダー等々、司法や法学におけるジェンダー・バイアスを明らかにする。真の男女共同参画社会を築くための指針。
『概説ジェンダーと人権〔第2版〕』
辻村みよ子・糠塚康江・谷田川知恵・高佐智美 著
【目 次】
はじめに〔第2版〕
1 ジェンダー法学の目的と課題
2 人権と女性の権利の展開
3 国際社会におけるジェンダー平等
4 日本の男女共同参画政策の展開
5 LGBTQ/SOGI
6 ジェンダー平等と憲法14条
7 政治とジェンダー
8 雇用・社会保障とジェンダー
9 家族とジェンダー
10 リプロダクティブ・ライツ
11 女性に対する暴力とドメスティック・バイオレンス
12 性 暴 力
13 ストーカー,セクシュアル・ハラスメント
14 ポルノグラフィ,買売春
15 教育・学術とジェンダー
◇資料編
1 女性差別撤廃条約
2 男女共同参画社会基本法
略年表(『概説ジェンダーと人権〔第2版〕』関連年表)
・事項索引
・判例索引
【この回の内容】
今回の第8回講義も、引き続き、脱・主流秩序の方途を考える材料を提供していく回です。
北欧諸国の例や学問的知見から、ジェンダー平等・ダイバーシティの具体像を知り、自分の生き方や日本の現状も考えます。具体的には、主流秩序論との関係で、スローの視点、アニマルライツ、自己肯定感、結婚、保育、学問の役割、“推し活”、ヘイトスピーチ等の検討を行います。ブルデユーやフーコーをはじめとして様々な学問的概念も参考にして、シングル単位論や主流秩序論を深く理解していきます。朝鮮人虐殺問題や朝鮮学校差別、「奇妙な果実」等を通じて日本のヘイト問題も深めます。
本書は第8回講義録をオンデマンド印刷用に上下に分割したうちの、上巻である。
第8回講義 北欧諸国の例や学問的知見から、ジェンダー平等・ダイバーシティの具体像を知り、日本との対比や自分の生き方を考える
【上巻】
目次
8-1 ここまでの学びとブルデユー理論
8-2 北欧諸国から学ぶ
8-3 スローに生きる視点・・ファストな主流秩序に抗する視点
8-3-1 ファスからスローへ
8-3-2 アニマルライツから見る主流秩序問題
8-4 自己肯定感をもつ
8-5 “結婚”“保育”というものをシングル単位観点から考えるーー近代家族の相対化の視点
8-5-1 “結婚”というものをシングル単位観点から考える
8-5-2 近代家族と子育てーーー保育のあり方を「家族単位/個人単位」の視点で考える
8-6 社会というものの見方ーー政治と経済と文化と学問などの関係
8-6-1 学問や文化には限界があるけれどーーー政治や経済の力の方が強い
8-6-2 承認欲求と推し活、ホスト問題
8-6-3 嘘をつく人々--「名古屋・バス運転手焼身自殺・いじめ事件」
8-6-4 関連の諸概念も学んでおこう
参考資料
ジェンダー研究の狙いは、性的マイノリティへの擁護に留まらず、性が、なぜ、どのように、どのような状況で、ある人生の選択に作用したかを徹底して探究することであり、それを学ぶことは、自分が属し、利害を共有している社会への批判的知性を養うことである。独自の視座から、人間の性が社会に記した「結果」の検証を行った9本の論文で構成された本書は、異なった学問領域の相互的な影響のもとに進展している現在のジェンダー研究の多彩な成果を学ぶ、格好のテキストである。