東アジアの性、家族、社会。何が変わり何が変わらなかったのか? 2000年代以降の状況を気鋭の研究者が新たな視角から切り込む。
東アジアの急激な少子化は20世紀には想像もつかないものであった。日本・韓国・台湾・中国・北朝鮮、これらの社会では、何が共通で、何が異なるのか、そして何が変わったのか。ジェンダーとセクシュアリティの側面から比較し、日本の「特殊性」をあぶり出す。最先端の研究が切り拓く日本の、そして東アジアの「性」をめぐる課題とは?
ネオリベラリズムが蝕む女性たちの生
「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうにはなりたくないでしょう?」--映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。
「ジェンダー」という「精緻な仕掛け」を解明する。ジェンダーと性支配を同時に生み出すメカニズムを捉えたフェミニズムの名著再び!
「ジェンダーは、それ自体権力を内包している」。ジェンダー秩序とは〈男らしさ〉〈女らしさ〉という意味でのジェンダーと、男女間の権力関係である性支配を同時に産出する社会的パターンである。社会の領域を貫き、両性の非対称的な社会的実践を生み出し維持するメカニズムを解き明かす。新たに新装版のための序文と本文補注を収録。
新装版への序文
はじめに
1 基本的枠組みの検討
第一章 予備的考察ーージェンダー/心/権力
1-1 「性差」のありか
1-2 「心」について
1-3 社会的行為と権力
第二章 ジェンダーの社会的構築
2-1 ジェンダーの社会的構築
2-2 二つの言説分析
2-3 二つの言説分析におけるジェンダーの社会的構築
2-4 〈脱埋め込み〉と二つの言説分析
2-5 ジェンダーから「性支配」へ
第三章 構造と実践
3-1 人格と社会関係
3-2 構造と実践
3-3 権力と支配
3-4 相互行為水準の権力と支配/社会的地位水準の権力と支配
2 ジェンダー秩序とジェンダー体制
第四章 ジェンダー秩序
4-1 ジェンダー秩序とジェンダー体制
4-2 性別分業
4-3 異性愛
4-4 言語とジェンダー
第五章 ジェンダー体制
5-1 ジェンダー体制とは何か
5-2 ジェンダー体制として何を挙げるべきか
5-3 〈家族〉
5-4 〈職場〉
5-5 〈学校〉
第六章 〈諸制度〉〈儀式〉〈メディア〉〈社会的活動〉
6-1 〈諸制度〉
6-2 〈儀式〉
6-3 〈メディア〉
6-4 〈社会的活動〉
6-5 ジェンダー体制の記述とは何かーー社会構築主義とのかかわりで
3 ジェンダーの再生産と変動
第七章 ジェンダー知の産出と流通
7-1 日常知としての「男らしさ」「女らしさ」
7-2 ジェンダー・ハビトゥス
7-3 ジェンダー知の流通ーー性差の科学を中心に
7-4 科学的言説が社会成員に与える影響
第八章 ジェンダーと性支配
8-1 フラクタル図形としてのジェンダー
8-2 性支配
第九章 再生産・変動・フェミニズム
9-1 再生産と変動
9-2 フェミニズム言説成立後におけるジェンダーの再生産
注
新装版補注
あとがき
参考文献
索引
〈わたし〉から始める本書では,身近な問い,自分の中の「なんで?」から始めて,その問いに潜む社会の特性を考える。個人的なことが社会的なことにつながる,その面白みを味わいながら,歴史や比較といった社会学の射程の広さ,アプローチの多様性を体感できる。
序 章 パーソナル・イズ・ポリティカル
第1部 「近代家族」は変わったか
第1章 妻の脱主婦化の落とし穴と夫の働き方の問題/第2章 地域におけるM字型カーブの推移/第3章 日本における「近代家族論」の展開と社会へのインパクト/第4章 育児と仕事の競合/第5章 「タイガー」マザーと「不合格」母/コラム1 育児ネットワークと会話分析
第2部 わたしたちはどこから来てどこへゆくのか
第6章 子どもはどちらについていくのか/第7章 伝統家族の複数性を読み解く/第8章 日本的近代化と家の展開/第9章 日本における「近代のエスノグラフィー」の誕生/コラム2 〈わたし〉の沖縄家族社会学
第3部 国境を越える家族/国境を越える研究
第10章 〈外国人の子どもの声〉が声になるまで/第11章 国際結婚で「第1の近代」は揺らいだのか/第12章 2つのオリエンタリズム/第13章 非西洋文化圏における家族研究/コラム3 アジア家族の多様性に迫る
インタビュー・エッセイ 落合恵美子に聞く!
ジェンダー,メディア,アート,ファッションという観点から浮かび上がってくる現代社会とは?
学術・アート・ファッションといった様々な分野で活動する専門家らが今世紀の新展開を見据え,現代社会の多様性と創造性を論じる。明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターの運営委員として携わってきた編者たち等が中心となり, 学内外の研究者と共同で行った研究成果。
デジタル社会の新地平を探る
序文 牛尾奈緒美
第1部 今世紀転換期のジェンダー研究
第1章 日本におけるジェンダー研究の新展開ーー非正規化と多様化の中で 江原由美子
第2章 フェミニズムにおける過程的インターセクショナリティと闘争ーードイツと日本の比較 イルゼ・レンツ [訳者:加藤穂香]
第3章 歴史学におけるジェンダー研究の展開ーーアメリカ史の場合 兼子歩
第4章 スポーツ・ジェンダー学における新展開 來田享子
第5章 日本における性的マイノリティ受容の陥穽 風間孝
第6章 セクシュアル・ハラスメント研究のこれまでとこれから 高峰修
第2部 デジタル社会における多様性とメディア,アート,ファッション
第1章 メディア論と芸術の変容 大黒岳彦
第2章 メディアアートの過去・現在・未来ーーキュレーターの軌跡から 四方幸子
第3章 デジタルテクノロジーとジェンダーーーソーシャルメディア,データ,人工知能をめぐる権力論に向けて 田中洋美
第4章 デジタル社会におけるファッションメディアとジェンダー表象 高馬京子
第5章 社会現象としてのファッションーーデジタル化により加速する記号化 小石祐介
対談1 生命・身体・社会へーー境界を問うアートの新地平 森永邦彦/シャルロッテ・クロレッケ/岩崎秀雄/シュー・リー・チェン/四方幸子
対談2 日常,アイデンティティ,メディアーー境界を問うファッションの新地平 アニエス・ロカモラ/小石祐介/門傳昌章/高馬京子
明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター沿革・活動記録 作成:石田 沙織
琉球大学国際沖縄研究所が主体となって5年計画で進めてきたプロジェクトの成果を集成する全3巻シリーズ。最終巻となる第3巻では、沖縄から広がる境域の文化とアイデンティティの混淆に焦点をあてる。
ジェンダー視点で見る新しい世界史通史
現代のグローバルな課題を捉え直す
現代性の歴史的文脈をたどり、暴力・環境・災害・疫病・最新科学に切り込む!
今ここから見えている「世界」は、他の人たちが別の場所から見ている「世界」と同じだろうか。「世界」を問い、「世界を問う私」を問うーこの双方向性のなかに身を置くとき、私たちは「世界」が決して自明のものでないことを再認識させられる。だとしたら、「世界」の歴史、「世界史」とは何だろうと、西洋中心、成人男性中心に描かれてきた従来の「世界史」を見直さざるをえなくなる。時間軸と空間軸とを交差させ、比較と関係性を考えるジェンダー史の視点で考察していく。
本巻のもう一つの目的は、現代的諸課題と向き合うことである。私たちは今、地球規模で考え、協力して取り組まねばならない問題を数多く抱えている。新型コロナウィルス・パンデミックを経験し、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルのガザ侵攻といった20世紀の分断を引きずりながら、私たちは、ビッグデータやIoT、生成AIといったデジタル技術が人間の諸関係を左右する21世紀を生きている。そのなかで、諸課題の解決に向かう端緒を開くためには、適切な問いを発し、その問いを根拠(史料/ 資料)に基づいて多角的・多層的に掘り下げていかなければならない。
本巻では、シリーズ全体を貫くジェンダー史の視点から現代世界に斬り込み、その「現代性」の本質を熟考する。換言すれば、それは、20世紀という時代をジェンダー史の視点で「歴史化」し、「相対化」する作業にほかならない。
第1章では、私たちが知る「世界」がどのように創られ、語られてきたのかを、「世界」を構成する「地域」との関係性で考察する。
第2章では、「世界」と「地域」の関係性が創られ、創り直されていく大きな契機となった植民地化と脱植民地化をジェンダー視点で検証する。
そこに絡まるのが、20世紀末の技術革新で急速に進展したグローバル化の問題であり、第3章ではその諸相が議論される。ひとの移動とそれに伴う運動や思想、とくにフェミニズムの変化、戦争や紛争といった数々の暴力に抗う人々の連帯と異議申し立ての多様性が、各地域の具体的な出来事とともに解剖される。
第4 章と第5 章では、SDGs で可視化された地球規模の課題と直接的に関わるテーマや論点が俎上にあげられる。いずれも、現代の時空間で考えられがちな問題に「歴史的文脈を与える」という重要な役割を担っており、本巻のオリジナリティもここにある。
(本巻総論より)
幼児期、メディア、学校教育、部活動や進路選択等、
私たちの世界にはどのようなジェンダー(社会的性)が埋め込まれているのか。
男女の性差のみならずLGBTの人々への視点を取り入れ新たに編まれた教育社会学テキスト。
【執筆者】
*河野銀子、*藤田由美子、岩本健良、木村松子、池上 徹、木村育恵(*は編者)
〈他者は「私」の影でしかないのでも、「私」が他者の影でしかないのでもない。他者はその人自身の影を持つ、もう一人の人間なのだ〉
フロイトのエディプス・コンプレックス論にも見られるとおり、草創期の精神分析では、男性を主体(=能動)とし、女性を客体(=受動)とする構図で理論が積み上げられた。しかし、時代とともに女性をとりまく環境と女性のあり方が変化し、フロイトの女性論は今日まで多くの対立を生んできた。
ベンジャミンはこうした精神分析の男性中心主義の乗り越えに、女性固有の優位点を謳い上げ、女性の権利を振りかざすことはない。問題の根源は、精神分析の「一人の人間がどのように環境や周囲の人間を利用し、うまく折り合いをつけ、最終的に自分の欲望を満たすか」という一者心理学的な基本姿勢にあるのである。
フロイトの女性論、そしてそれに向けられたフェミニズム思想の批判的言説を再検討し、対立を乗り越える共通の基盤を切り開く。精神分析における「ジェンダーの戦争」の終結への序章となる重要書。
謝辞
はじめに
第1章 身体から発話へ、精神分析の最初の跳躍ーーフロイト、フェミニズム、そして転移の変遷
第2章 「内容の不確かな構築物」--エディパルな相補性を超える、ジェンダーと主体
第3章 他者という主体の影ーー間主観性とフェミニズム理論
補論 精神分析と女性ーージェシカ・ベンジャミンの登場まで 北村婦美
解説 北村婦美
文献
索引
生理休暇が〈消える〉ためには?
「第49回赤松賞」を受賞した著者が、戦時期の女性労務動員についての歴史的・実証的研究から、現代にも通じる女性労働者の稼得労働と妊娠、出産、育児に関する課題を照射する。
「総力戦」が強調された戦時期における女性労務動員の展開は、グローバル経済下で競争力の維持を目指す現代日本の労働政策と相通ずる点があるのではないだろうか。赤松常子は敗戦直後に「日本女性の戦ひはこれからである」と残した。現代を生き抜くために今知っておきたい戦時期日本の働く女たちの姿がここにある。
はしがき
序 章 戦時期日本の働く女たちに関する研究のこれまでとこれから
1 戦時期日本の働く女たちに関する研究の到達点
2 女性労働者の労務動員が生じさせた摩擦
第一章 一九二〇年代から一九三〇年代の女性の就業状態
--労働運動の指導者と研究者の視点から見た働く女たち
1 一九二〇年代から一九三〇年代の女性労働者の就業状態
--稼得労働と妊娠、出産、育児との両立
2 稼得の必要性から働かざるを得ない未婚の女性労働者
--赤松常子の問題意識
3 労働環境が及ぼす健康への影響
--研究者たちの視点から見た女性労働者
第二章 未婚女性の労務動員のための「戦時女子労務管理研究」
--労働科学研究所の古沢嘉夫の視点から
1 戦争の開始と「戦時女子労務管理研究」の必要性
2 労働科学研究所の「戦時女子労務管理研究」
--古沢嘉夫が訴えた女性労働者の健康
3 女性労働者の出身階層と健康状態
--月経に関する調査研究
4 生き抜くために働く既婚女性と研究者の制約
第三章 既婚女性労働者の困難
--妊娠、出産、育児期の女性たち
1 既婚女性は労働力の対象ではなかったのか
2 救貧対策としての母子保護法の制定
3 貧困家庭の母親たちに向けられた政府の二重の期待
4 働く母親たちと保育環境
第四章 女性たちの労務動員に対する態度の多様性と政府の対応策
1 階層格差から生まれた女女格差
2 職場における男女格差
--男女同一労働同一賃金の議論のゆくえ
3 女性の労務動員の最終手段
--女子挺身隊から現員徴用へ
第五章 赤松常子の主張と産業報国会の取り組みとの齟齬
--既婚女性の労働環境をめぐって
1 使用者たちに抵抗する産業報国会女性指導者
2 女子挺身隊に対する未婚女性の母親たちの心配
--産業報国会に求められた未婚女性への「生活指導」
3 働かざるを得ない既婚女性を守ろうとした赤松常子
--言説に見られる制約
第六章 戦時体制が残した女性労働者の健康への視点
--生理休暇の現代的意義
1 戦時期がもたらした敗戦直後の女性労働への影響
2 生理休暇制定を主張した赤松常子
3 消えかけた生理休暇
4 生理休暇が本当に〈消える〉ために必要なこと
終 章 戦時期日本を生き抜いた働く女たち
あとがき
参考文献
21世紀に入りわが国において、格差拡大などの貧困の拡大が叫ばれ、雇用の分野におけるジェンダー平等戦略の立ち遅れが顕著になっている現在、女性の雇用問題をとりまく環境は大きく変化している。フェミニズム/ジェンダー問題をふまえて、ジェンダーと正義/平等と雇用の関わりを論じ、フェミニズム/ジェンダーに関する「基礎知識」を提供するとともに、目指すべき方向性を検討・研究する。
本書は英語のジェンダーについて、文法的観点から考察している。英語はフェミニズムの影響でジェンダー中立的言語にダイナミックに変化している。たとえば、everyoneなどの不定代名詞を従来はheで受けていたが、現在はhe or sheやtheyで受けることが普通になりつつある。新しい通性代名詞としてzeを提案する人もいる。変化する英語のジェンダーの実態を明らかにしてゆく。
第1章 英語のジェンダー:序論
第2章 フェミニズム:英語の通性代名詞
第3章 manの語法
第4章 Ms.の意味
第5章 英語の女性接尾辞
第6章 聖書とジェンダー
第7章 Jespersenと女性語
おしゃれな女性なら誰でも出かける、
魅惑のロンドン、ウェストエンド !
お買い物は女性の気晴らし?
どのようにウェストエンドは、
「大量消費の場」、「買い物と娯楽の中心」となり、
中・上流階級の女性の娯楽、社交生活、政治の拠点となったのか──。
──百貨店の誕生から、既婚女性財産法、フェミニストの運動、
演劇と女性のショッピングとの結びつき、
そして、ショーウィンドウを粉々に割った女性参政権運動まで──
19世紀〜20世紀初めのロンドンで、
女性たちがどのように「家庭」という女性の領域から、
「街」という公的領域に飛び出し、
ショッピング(娯楽)を楽しむようになったのかを明らかにする。
経済と文化における女性の役割の本質を理解する、
19世紀イギリス史(特にジェンダー史、消費文化史)研究の必読書!
はじめに──「ロンドンをひとりで歩くということ」
………………【訳:成田芙美】
第1章 「誘惑の間」──ユニヴァーサル・プロヴァイダーと
郊外という娯楽
………………【訳:佐藤繭香】
第2章 消費の裁判ーー結婚、法律、
女性の信用買い(クレジット)
………………【訳:三井淳子/東洋大学非常勤講師】
第3章 「街歩きのご婦人方のための休憩所」
--フェミニズムと公的領域における快適
………………【訳:佐藤繭香】
第4章 大都市めぐり──ウェストエンドを読む、買う、
旅する
【訳:藤田昇代/埼玉工業大学工学部基礎教育センター非常勤講師】
第5章 「買い物の新時代」
──エドワード朝ロンドンにおけるアメリカ式百貨店
【訳:坂口美知子/獨協医科大学基本医学 語学・人文教育部門講師】
第6章 消費という行動──ミュージカル・コメディと
交換の欲望
………………【訳:佐藤繭香】
おわりに──板ガラスの政治
………………【訳:成田芙美】
本書は、近代における女性の創造力と労働の国家的統治という視点から、手芸という誰もが知っており、しかも誰もが見過ごしてきた「女の手仕事」を初めて浮き彫りにした画期的な手芸論である。
恋愛は近代的な「自己」の実現のうえで、いかに意味づけられていったのか。恋愛という観念の男女による形成過程の違いを分析する。
明治期の「恋愛」という新たな観念の登場は、異なる歴史的・社会的文脈のもとにあった男女に、それぞれ何をもたらしたのか。恋愛をめぐる社会的な共通認識がつくられるプロセスをジェンダーの視点からたどり、恋愛という観念がいかに男性と女性にとって異なる意味をもつものとして形成されていったのか、資料を基に鮮やかに描き出す。
はしがき
序 章 問題視角──恋愛における「自己」とジェンダー
1.近代的「自己」への着目
2.男女の非対称性の形成過程の解明
3.男女という枠組みの形成過程の解明
4.本書の課題と構成
第一章 夫婦愛の成立──「自己」と「役割」の緊張関係
1.「自己」の誕生
2.夫婦愛の成立
3.夫婦愛のジェンダー構造
4.肉体性へのまなざし
第二章 反社会としての恋愛──男たちの「自己」の追求
1.北村透谷の恋愛論
2.明治三〇年代における展開
3.「男同士の恋」
第三章 恋愛の社会化──「自己」から「男らしさ」へ
1.青年たちの「自己」の追求への批判
2.「男」の価値化
3.生物学的恋愛観
4.その後の展開
第四章 「女同士の恋」──女たちの「自己」の追求
1.「自己」と「女」の出会い
2.女が「自己」を実現できる関係
3.小説の中の二つの「女同士の恋」
第五章 恋愛への囲い込み──「女」としての「自己」
1.社会の側の反応
2.性科学の台頭
3.応答としての恋愛論
4.大正期における恋愛結婚論の確立
第六章 残されたジレンマ──「自己」と「役割」の狭間で
1.女性知識人と恋愛
2.『主婦之友』における「愛される女」
3.批判されたハウツー言説
終 章 恋愛の脱構築に向けて
1.夫婦愛/恋愛を通して「自己」を解放するという理念の男性中心性
2.女性たちによる「自己」の希求と「女同士の恋」の結びつき
3.性別役割と結びついた恋愛を正統化する論理における男女の非対称性
4.「愛されること」の女性役割化
5.「自己」と性別役割の両立におけるセクシュアリティの役割
あとがき
参考文献
事項索引
人名索引
浅田真央、小塚崇彦らを指導した佐藤信夫コーチ推薦!
フィギュアスケート界では男女選手の交流・協力活動が多く、引退後も、コーチ、プロスケーター、振付師、衣装デザイナーなど多ジャンルで活躍している。インストラクター協会理事にも女性が多く、他のスポーツと比べ、ジェンダーバイアスが少ない競技といえる。海外では、現役選手による同性愛カミングアウト、アラブの選手によるヒジャブ着用など、社会に対して積極的にアピールする選手も多い。本書は、フィギュアスケートを切り口に、スポーツと社会の繫がり、2020年東京五輪パラリンピックへの向き合い方を伝える。 現役記者ならではの豊富な取材に基づく逸話が満載!